第26話 「地球環境パートナーシッププラザ」PRレポート('98.10. 1)

  渋谷駅を降りて、宮益坂を上る。青山通りに合流したら、そのまままっすぐ。第一園芸、こどもの城、と来ると国連大学に着く。ここまで歩いて10分もかからない。表参道駅からだと出口にもよるが5分程度。国連大学自体、大看板がある訳ではないので、何の建物か教えられないとわからないと思うが、とにかく好立地である。そしてその国連大学の構内に「地球環境パートナーシッププラザ」はある。東京モノローグ読者の皆さんはご存じの方が多いと思うので、述べたてる必要はないのだが、コスモス青山・こどもの城・青山学院大学が目立つ分、国連大学とこの地球環境パートナーシッププラザ(以下、GEIC)が目立たないのが前から気にはなっていた。立地がいいだけに惜しまれるのである。

 アースデイニュースの記事向けに調べものがあったのと、先日、GEICからFAXで届いた「環境団体のNPO法人化に関するアンケート」の件で聞きたいことがあったので、訪れた。GEIC専従のK.K氏がちょうどいたので、早速、アンケートの話を切り出す。400通余りFAXしたところ、早くも70~80通返信が届いていると言う。各環境団体のNPOに対する関心の高さ、反応の俊敏さを感じた。アースデイ日本(東京連絡所)がNPO法人化するかどうかについては、筆者の独断で決める訳にはもちろんいかないが、ここんとこNPOに関していろいろ調べているところなので、とにかく関係各位と相談して、アンケートは返信することに決めた。さて、その話ついでにK.K氏が尋ねるには、「どうもGEICへの環境団体の足向きが良くないようだ。なぜだろう?」と、筆者が何となく気にしていた話になった。「(特に昔からの環境団体関係者にとっては)施設が洗練されているのが逆にネックになって、何となく入りにくいのではないか」、「いや、でも新たに環境を志向するようになった団体や個人にとってはこうした洗練感があった方が入りやすいのでは?」などとどっちつかずな返事になってしまったが、結局は「目立たないのと、入りにくいのが原因なのでは?」ということで両者納得となった。要するに環境団体関係者以前に、単に人の出入りがよろしくない、その原因を考えるとこういう訳なのである。

 消費生活は「東京都消費生活総合センター」がある。市民活動サポートという点では、「東京ボランティア・市民活動センター」。ではその2つを兼ねた(と言うことにして)「環境生活は?」となると、やはりここGEICなのである。神楽坂の「ジャパンエコロジーセンター」が閉館となり、目白の「地球市民ひろば」は入館制度をやめてしまい、新宿歌舞伎町の「東京都環境学習センター」は土曜日が利用できない、板橋区の「エコポリスセンター」は交通が不自由、となると、平日夜19:30まで開いていて、土曜日も使えて、交通アクセスもOKとくれば、欠かせない存在であることは言うまでもない。K.K氏が「GEICの利用価値が低そうなので、たたんでしまおうか」なんていうものだから、こうした話を交えながら、「いやそれは困る」とこっちも躍起になってご再考願った。何でもGEICの案内板を出そうとしたら、構内を管轄する国連大学側から拒まれた(?)ようで、そうなると確かに目立たせる工夫は難しい。最後は「案内板が駄目なら、雨水利用設備や風力発電・太陽光発電の簡易機材を表に常設展示しては?」「施設内に畳敷のコーナーを設けたり、廃材利用の備品を並べて、洗練感を落としてみては?」といった話で盛り上がり、ひとまずお開きになった。

 別に回し者という訳ではないのだが、GEIC存続の願いを込めて、PRをいくつか...

  1. 環境庁主体の施設ながら、官民協働の息吹がある。行政、企業、環境団体・個人の資料が一堂に会しているので、様々な情報に手っ取り早くアクセスできるのが強み。ビデオライブラリーも充実していて、その場で鑑賞できるのが何と言ってもありがたい。
  2. 環境団体の刊行物を委託販売している(してもらえる)。アースデイ日本で出している「アースデイ記録集」も預かってもらっていて、昨年度は結構、売上が出た。感謝感謝。
  3. GEIC企画による環境団体向けの様々な講習が開かれる。アピール性の高いチラシをどう作るか、自団体のホームページをどう作り、オープンするか、なんてのはなかなか当世事情に適っていて心にくい限りだと思う。各環境団体が企画するセミナーなどでもよく利用されているようだ。
  4. 企画展示も楽しい。展示の一例を挙げると、温暖化の実状と対策、自然エネルギー、重油事故関係、クリーンアップ活動、環境家計簿、エコロジカルアート、エコ・ボランティアなどなど。この日は、環境写真コンクールの展示(西新宿のOZONEにある東京ガスのショールームで毎年開催されるのと同じもの)だった。草の根的な活動も扱う上、それをきれいな形で展示するので、いわゆる市民イベントで展示するのとは違い、いい意味で高品質感が出るのがまたいい。(環境保護に関する展示で高品質というのは本来合わない話ではあるが...)
  5. 閲覧できる図書はそう多くはないものの、リーフレットやチラシの種類や量は十分。これまでも得難い情報をいろいろと入手させてもらった。(ちなみに筆者ホームページにあるアクセスポイントリストを作る時にも随分と役に立っている)

 この日もチラシの掲示で一つ有益な情報を得た。古切手を収集する市民グループは数あるが、ここのは実に明確なアピールである。海外収集家からの要望が引きもきらず、供給が追いつかないとある。ありふれた80円切手でもいいというのだから、これは送らない手はない。送り先は、〒162-0051 新宿区西早稲田2-3-18-23 日本キリスト教海外医療協力会 切手部御中(TEL03-3208-2418) 切手の周りは1cm程度余白を残して切り取るのがコツ。とにかくまとめて送ってほしい、とのこと。これをお読みの皆様、ひとつご協力を。

 そして忘れちゃいけない。GEIC「地球環境パートナーシッププラザ」のさらなるご利用ご活用をぜひともお願いします。

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