随筆「東京モノローグ2017」(1−2月期)

 

随筆「東京モノローグ2017」(3−4月期)
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第469話 懸案対処(2017.3.15)

 

 切羽詰まった状況でなくとも、できれば早々に対処するなり、改善するなりした方がいいものが日常には多々ある。何もしなければそのままだが、ちょっとでも取り掛かると案外動き出すもので、今年に入ってから何となくイイ感じになっている。特に二月はそうした動きが顕著だった。

神保町の職場ビルの前で撮影 いずれ詳しくレポートする予定だが、一つ大きかったのは、電車通勤時のアクシデント対策としての自転車通勤を始めたことが挙げられる。荷物挟まり、線路に人立入り、車内トラブル等々で、電車がきちんと動いてくれなくなる事態が頻発している今日この頃において、自力で移動できる手段を持つというのは極めて有効かつ有意義。道路事情や街の様子を把握できる上、気になる店やスポットに寄ったり、道を開拓したりなど、とにかく自在。一定速度で走ればちょっとした運動にもなるというのがまたいい。基本、月曜と金曜を自転車通勤の日と決め、せっせと続けている。2017年に限ると、今のところ18往復を数える。

 

 自転車のおかげで、リズム感やメリハリが出てきて、筆者のかねてからの課題である書類等の整理に向けた意欲も出てきた。手頃なトランクルームを(比較的)近所で見つけたというのがまた大きく、そこに決めてしまえばあとは動くのみ。トランクルームの詳細を訊くため、その業者の店舗を訪ねたのが2/24。2/25に空室を見学し、2/26には契約手続きを済ませた。契約開始日は3/1。3/4・5には、想定していた分の7割ほどを運び込むことができた。結構な重労働ではあったが、自転車の成果か筋力が多少アップしたようで、作業後の肉体的な疲労はなし。この調子で続けられそうである。

 今のところ、概ね床面がふさがる状態になっているが、作業用の空間的なゆとりは確保。今後は、@保管中のものを整理、処分→A空いたスペースの分だけ自宅から追加搬入→B整理、処分→C搬入...といったサイクルを回すつもり。その繰り返しでトータルの物量を減らす、そんなプランである。

 


トランクルームの通路はこんな感じ。全体的にシンプルで、他と比べてとにかくリーズナブルだった。

まずは旅行用バッグを使って搬入開始

 

 物量的なインパクトはないが、代替が利かないという意味で違ったインパクトがあるのが「情報資産」。筆者はPC本体にはデータファイルをあまり保管せず、外付けのハードディスクを使う主義だが、そのディスクがそれなりに年を経てきたので、そろそろ新しいのをと考えていた。この手の機器は、年を追うごとに容量あたりの単価が下がるので、今回は1TBのを買ったのと同じくらいで、3TBを買うことができた。今は、3TBをメインにし、1TBはバックアップとして使っている。とりあえず安心だ。

 


3TBで(税抜)10,880円
Microsoft Expression Web 4
起動時に出てくるオープニングテーマ

 

 PC周りではこのほか、Win10に対応するホームページ編集用のソフトをどうするかというのと、劣化したLANケーブルをどう取り換えるかという課題もあったが、それぞれ解決。ホームページの編集は、これまで使っていた「Microsoft FrontPage」と互換性のある(?)「Microsoft Expression Web 4」の使用を始めた。FrontPageと操作性が似ているというのもさることながら、無料でダウンロード可というので助かった。ありがたく使わせてもらっている。LANケーブルは、スタンダードタイプのものをやめて、フラットタイプに換えた。おかげで配線がスッキリした。

 

ソーラー電波時計 あとは、ソーラーパワーで動くのはいいが、正確性で劣っていた腕時計に代えて、ソーラー電波時計を使い始めたこと(こちら細君からのプレゼント)。放っておいても常に正確な時刻がわかるというのは、さまざまな場面で威力を発揮する。加えて、ライト、アラーム、時報、ストップウォッチ、タイマーといった機能も使えるのだから、言うことなしだ。

 

 

 

 部屋の片付けを進めつつ、書類や資料の取捨選択を断行する。スッキリした状態にし、PCやHDDの環境も整え、となれば総合的な効率も上がるだろう。また、正確な時刻をお供に自転車で通勤すれば、自宅〜職場をはじめ、要所要所の所要時間も明確になるので、張り合いも出る。調子も出てくる。
・・・
 寒さから解放され、過ごしやすい時節になれば、さらに弾みもつくと思われる。四月、五月が楽しみだ。

 

 

 

 

 

第468話 「梅」がつく駅を訪ねて(2017.3.1)

 

 今回で第468話。偶数の数字並びという点に着目すると、第246話に続くケースで、前例に倣えば「国道468号線」ネタ、ということになる。

 468号線は、先だって「境古河IC」〜「つくば中央IC」が開通し、茨城県内の区間が全面開通となった「圏央道」(首都圏中央連絡自動車道)にあたる。千葉県の大栄ジャンクションから、神奈川県の茅ヶ崎ジャンクションまでがつながり、その間、東関道(水戸線)、常磐道、東北道、関越道、中央道、東名高速の六つの高速道路と接続。都心を通らずに各高速が結ばれるようになったということで、大きく取り上げられていた。(この日、2月26日は奇しくも「東京マラソン」の当日。都心部でクルマの流れが制約を受けていた日に、圏央道の方は盛り上がっていたという...ある意味、よくできた話。)

 こうした話題性からして、いいタイミングだったが、クルマを普段使わない身ゆえ、これといったストックもなく、どうにも扱いようがない。今回は、おとなしく季節のネタにしようと思う。

 早くも三月になってしまったので、季節的に少し合わないかも知れないが、試しに書いた文章があるので、それを持ってくることにした。テーマは「梅」。筆者お得意の駅名を絡めたもので、お題は「『梅』がつく駅を訪ねて」。たまにはこういうのもいいだろう。

 


 

「梅」がつく駅

 

 鉄道の駅名には、「木」や「花」、またはそれらの種類の名前が使われるものが少なくない。首都圏の一都三県(東京、埼玉、千葉、神奈川)に限っても、木、花のほかに、そのラインナップは多様で、多いものを挙げると、「松」(28駅)、「桜」(13駅)、「柏」(7駅)など。そして、「梅」がある。

 2月と言えば梅。梅の名所では、梅まつりなどが開かれ、その花や、近づく春を楽しむ人々で賑わいを見せる。文字通り、梅にゆかりのあるもの、梅とついていてもその由来は異なるものなど、さまざまだが、一都四県で「梅」がつく駅は、東京と千葉に計7駅ある。

 今回は、駅名に即して、駅付近で梅が見られる場所を紹介する。京浜急行電鉄の梅屋敷駅、小田急電鉄の梅ヶ丘駅の二つだ。梅のつく駅を訪ね、梅を楽しむ。そんなプチ旅、いかがだろうか。

 


 

梅屋敷駅

 

 京急本線で、品川駅から9番目にあるのが梅屋敷駅。停まるのは普通列車のみのため、品川駅からだと時間はかかるが、梅を見に行くのに急ぐ必要はないだろう。むしろ、のんびり行く方が粋かも知れない。品川駅からは20分かからずに着く。

 梅屋敷駅は、1901年の開業。筆者がかつて訪れた時は、小ぶりな地上駅だった。2012年に高架駅になり、すっかり見違えるようになった。ホーム南側を見ると、下り(京急蒲田方面)の線路が勾配を上がる形になっている。これは、次の京急蒲田駅の構造に関わるもの。同駅の二階部分が主に上り線、三階部分が下り線になっていることに対応する。梅屋敷駅から先、高架は二層になり、そのまま京急蒲田駅に通じる。その二層構造は、梅屋敷の由来である「聖蹟蒲田梅屋敷公園」からも見ることができる。

 梅屋敷公園は、梅屋敷駅から南へ300mほど行った場所にある。京急線と国道15号線(第一京浜)にはさまれた地にあり、規模はコンパクト。敷地は開放されていて、気軽に入れる。梅は、寒紅梅や大盃(おおさかずき)などが見られる。二月早々、すでに梅は咲き始め、梅のほのかな香りが漂っていた。高架を行き交う車両を背景にすれば、紅梅と赤い電車を同時に眺めることができる。見栄えのする組み合わせだと思う。

 梅屋敷は、旅の道中の常備薬「和中散」の売薬所の敷地に、梅の木々などが植えられたことが発祥。時は江戸時代。売薬所を開いたのは、山本忠左衛門という人物で、木々を植えたのはその子息の久三郎だ。200年ほど前の1818年に植樹が始まり、屋敷は東海道の休み茶屋になった。梅が花開く時期には特に賑わったという。日本橋からの距離は、三里十八丁(約15km)。かつてはその「里程標」があり、現在は復元したものが設置されている。幕末には木戸孝允、伊東博文らが梅屋敷で会合を開いたことも伝えられている。

 1866年から1897年の間には、明治天皇が9回、同地を行幸された。1873年の行幸の際には、小梅一株を手植えされたという。その後は、史蹟として指定を受け、1938年には東京市(当時)に寄付。大田区に譲与され、区立公園になったのは、1953年のことだ。

 同公園には、梅以外の木々や、池、句碑、歌碑もある。ひと休みするもよし、散策するもよし。梅屋敷駅が最寄りだが、京急蒲田駅からも遠くない。街歩きがてら訪れるのもいいだろう。

 JRと東急の蒲田駅からは1km余りで着く。なお、蒲田駅と梅屋敷公園の間には、飛鳥時代の末、709年に創建されたという歴史ある神社、「薭田(ひえだ)神社」がある。梅の花は、同所でも見ることができる。

 

梅屋敷駅
梅屋敷駅、品川方面ホーム
梅屋敷駅
副駅名は「東邦大学前」
梅屋敷駅
梅屋敷駅、南側。隣の京急蒲田駅へ向け、勾配になっている。
梅屋敷駅
高架化され、駅舎も大がかりになった
梅屋敷駅
梅屋敷駅外観。梅をモチーフにしたと思われるデザインが目をひく。
聖蹟蒲田梅屋敷公園
「聖蹟蒲田梅屋敷公園」の入口。後方は、京急の高架。
梅と赤い電車
立春の紅梅と、上り列車
梅と赤い電車
高架は二層。上は京急蒲田方面行き。梅屋敷駅は、右側にある。

かつては地上部分に線路があった。車窓からは梅がよく見えたことだろう。
薭田神社
薭田神社

 


 

梅ヶ丘駅

 

 小田急電鉄沿線の梅の名所と言えば、世田谷区にある羽根木公園が名高い。名梅の地は、丘状になっていて、その最寄りの駅が「梅ヶ丘」というのは、正に文字通りでわかりやすいが、その由来は定かではない。確かなのは、地名や駅名が先で、羽根木公園に梅が植えられたのが後だということ。由来はさておき、駅名とそのゆかりのものが近接している例としては、上々だと思う。

 梅ヶ丘駅は、新宿駅から8番目の駅。各停で15分足らずで着く。1934年の開業以来、長く地上駅だったが、2002年に高架化。今は高架の車窓から、わずかながら丘の上の梅を観賞することができる。逆に公園からも高架を行き交う列車が垣間見られる。

 羽根木公園は、梅ヶ丘駅北口から北へ100mほどで着く。園内は広く、面積は約8ヘクタール。1956年に都立公園として開園した後、1965年に世田谷区に移管された。入園は無料。観梅シーズンには、「せたがや梅まつり」が開催され、今年はその40回目。2月11日から3月5日まで開かれ、週末などに催しが行われる。今回は、40周年記念企画もあるという。

 梅の種類は約60ある。目に付くものとしては、白加賀、八重野梅、藤牡丹、紅千鳥、大盃など。本数は650ほどあるというから、開花が進めば園内全体に梅の香りが立ち込めそうだ。

 なお、小田急には梅ヶ丘に似た駅名で、「桜ヶ丘」駅が江ノ島線にある。

 

梅ヶ丘駅
高架化されて久しい梅ヶ丘駅
梅ヶ丘駅
カーブを経て、梅ヶ丘駅に入る新宿行き各停
梅ヶ丘駅
立春の西日がホームに射し込む
梅ヶ丘駅
小田急の複々線化区間は、現在は梅ヶ丘〜和泉多摩川。この先の世田谷代田〜東北沢は鋭意工事中。(代々木上原〜和泉多摩川の複々線が動き出すのは、2017年度中の予定)→参考
梅ヶ丘駅
淡いピンク色は、やはり梅がモチーフか
羽根木公園
梅まつりを翌週に控えた羽根木公園
羽根木公園
紅白の梅が咲き誇る立春
羽根木公園
「紅千鳥」も開花
羽根木公園
羽根木公園の丘から見た小田急線の高架
羽根木公園
新宿方面へ向かう上り列車。車窓からは、公園の梅が垣間見られる。

 


 

駅数メモ

 

 2017年3月1日現在の鉄道駅は、9600ほど。そのうち「梅」がつく駅は、全部で27ある。(例→「東青梅」「梅坪」) 「木」は190、「花」は45を数える。(いずれも筆者データベースによる)



 

関連リンク
「続々 東京百景」・・・ #035 梅屋敷公園にて / #036 梅ヶ丘駅、午後五時
「出没!アド街ック天国」・・・ 「梅ヶ丘・豪徳寺」(2002.2.9)/「京急梅屋敷」(2008.1.26)

 

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