随筆「東京モノローグ2017」(3−4月期)

 

随筆「東京モノローグ2017」(3−4月期)
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第471話 自転車通勤〜桜篇(2017.4.15)

 

 自転車の日というのがあって、5月5日がその日なのだそうだ。5月掲載分は、その日にあわせて、自転車通勤の話を一つ持ってこようと思ったが、そこまで引っ張ると時季外れ…といったネタが集まった手前、5月を待たずに紹介することにした。今回は「桜篇」である。(自転車通勤の件は、「ルート開拓篇」、「初探訪篇」など、複数回に分けて出していく予定。気長にひとつ。)

 自転車での通勤を始めた話は、第469話などに記した通り。月、金を基本に、週に2回は自転車と決め、3月半ばまでそのペースを保ってきた。そして、通勤定期券の期限が切れた3月第4週からは、いよいよ自転車通勤を本格化。筋力もついたようで、始めた当初に比べれば随分と楽にこぎ進めるようになった。円滑に走れるルートも概ね固まり、所要時間も短縮。寄り道をしなければ、マンションの駐輪場から、職場のビルの前まで55分あれば着くまでになった。ルートを端的に言えば、赤羽〜中十条〜滝野川〜巣鴨と来て、そこから都営三田線の上を走る感じ(下図の---赤い破線---)。距離は約12km。まぁまぁのペースだと思う。

 4月は、桜の開花状況を自分の目で確かめながら、という日々。幸い、4月3日〜7日は、概ね天気がよかったので、基本的なルート以外の桜も探しつつ、それぞれ楽しませてもらった。基本ルートの紹介を兼ね、その週の桜レポートをお届けする。


 



 

❀a 清水坂(あじさい荘)

 

 埼京線と東北本線の間にある北区の高齢者施設「あじさい荘」の桜。左が4/6、右が4/12。とにかく長持ちなのが特徴。施設は、清水坂という長い坂の途中にある。(行きは上り坂、帰りは下り坂)

 

❀b 紅葉橋

 

 

 石神井川にかかる紅葉橋から観た桜。左は4/6(橋の西側)、右は4/7(橋の東側)。桜は大きく翼を広げ、川を覆うが如し。花びらが漂う様もまた風流だった。

 紅葉橋は、自転車通勤ルートの要。ここを経由するようになって、距離を縮めることができた。

 

❀c 染井霊園

 

 

 

 これまで訪れる機会がなかった染井霊園。自転車あればこそ、である。どの桜も見事だった。

 

❀d 宮下橋

 

 

 

 巣鴨駅の西側、宮下橋からの眺め(大塚方面)。桜と山手線の組み合わせが撮れるスポットの一つ。

 

❀e 浄心寺

 

 

 

 時には本郷通りを経由することもある。東京メトロ南北線の本駒込と東大前の間には、浄心寺というのがあって、桜が見頃だった。布袋尊も堂々たるもの。

 

❀f 不忍池

 

 

 

 自転車なら、不忍池もアクセス可能。池、桜、スカイツリー...出勤前のリフレッシュにはもってこいである。

 

❀g 壱岐坂下

 

 

 

 自転車通勤ルート途上で、最も間近にできる桜。横断歩道を渡った後もここで停まり、花見をしてから職場に向かった。

 


 

 今年は自転車のおかげで、桜を楽しむ機会が増えた。桜吹雪の中を自転車で走り抜ける、そんな場面もあって、気分は上々。いよいよ春本番。より精力的に自転車通勤しようと思う。

 

 

 

 

第470話 これは!(2017.4.2)

 

 この3か月ほど、行動範囲に変化が出てきたこともあって、普段お目にかからないものや、これまでに遭遇したことのないようなものに行き当たることがしばしば。以前なら、Facebookにアップするなどしていた類だが、ここのところSNSの方はご無沙汰につき、こちらにまとめて紹介することにした。(4月1日ネタではなく、あくまでリアル。) 題して、「これは!」・・・ひとつご高覧(ご笑覧?)のほどを。


 

児童館あり ⚡ 飛び出し注意

 

白山東児童館前

 

 白山界隈を自転車で走っていて出くわしたのがこの道路標識。文京区立白山東児童館というのがあって、その角に設置されている。付近は至って閑静で、クルマの通行量も多くはない。そういう場所だからこその標識なのだと思う。

 ちなみに当地のかつての町名は、丸山新町という。文京区ができる前は、本郷区に属していた。丸山新町の隣は小石川区。

 

 


 


「マッハGoGoGo」

 

 

 近所の住宅展示場では、時々珍しいものがやってくる。この日は、往年のアニメ「マッハGoGoGo」の「マッハ号」(模型扱い)が現れ、「!」。(→イベント案内

 集客的にはイマイチだったようで、ヒマそうにしていた係員に勧められるまま、運転席での記念撮影など、お付き合いさせてもらった。

 


 

驚愕の建造物

 

 

 東池袋から南池袋に抜けたところで、突如として現れた巨大建造物。近くには行かなかったので、その時は何の建物かわからなかったが、もしかしたら、というのはあった。

 新・豊島区役所だった(9階分)。パッと見、区役所があるとは到底思えないが、そう見えないところがポイント。ハコモノの既成概念を払拭する上でも絶好と言える。さまざまな工夫により、実質的な建設費はゼロなのだとか。

 


 

都区内屈指の坂

 

のぞき坂

 

 信濃町〜四ツ谷の辺りにもあるが、この坂はそれらに匹敵するインパクトがある。場所は豊島区高田界隈。「のぞき坂」というそうだ。→「続々 東京百景

 


 

超緑化家屋

 

 

 古いが趣深い家屋が目に付く本郷四丁目界隈。鐙坂の近くでは、このような緑豊かな家に遭遇した。家屋ともども歳月を感じさせる。

 


 

ロボット型チャージ機

 

 

 都営新宿線の新宿駅改札内で出くわし、思わず目が合う。ご存じ「パスモロボット」である。よくよく見ると、機械下部に足の部分を描いた態になっていて、頭と腕は機械本体の付属物のようになっている。その実態は、パスモロボットをモチーフにした「ICカード入金機」だそうな。(→参考

 


 

ファミマのペッパー

 

 

 2月末、西巣鴨駅からそう遠くない場所に、ファミリーマートがオープンした。初日の夜に訪れたところ、思いがけず"Pepper"の出迎えを受け、足が止まる。独特のイントーネーションで「一緒にお話ししよう♪」なんて声をかけてくれる訳だが、人の出入りが多いコンビニ店内ではなかなか難しい(または恥ずかしい)ものがある。会話しない代わりに、記念に撮らせてもらった。

 


 

ル・サンク小石川後楽園

 

ル・サンク小石川後楽園

 

 完成したと思ったら、建築の違法性が問われて、入居できない状態になり、そのまま... その話を聞いて、様子を見に行こうと思いつつ、なかなか足が向かなかったのがこの「ル・サンク小石川後楽園」(販売時の名称)。

 朝、春日界隈を自転車で走っていたら、「あっ」。おおよその立地は頭に入っていたので、すぐにそれとわかった。周辺住民としては、その高さ、大きさなどが懸案だったと思われるが、このように残ったままになってしまっては、懸念の上乗せのようなもの。いったいどうなるのだろう?

 


 

飯田橋駅の新・西口

 

 

 九段下から神楽坂に向かう際、飯田橋駅の東口ではなく、線路を越える牛込橋側、つまり西口を通りがかかったら、牛込橋に通じる西口がなくなっていて驚く。工事を始めることは聞き知っていたが、こういう展開になるとは...だった。

 で、移設された西口(仮駅舎)というのがあって、こんな具合。飯田橋プラーノの前なので、その利用者には便利になったと思われるが、神楽坂方面にはぐっと遠回りになってしまった。これまでの西口に慣れていた人にとっては、一大事だろう。(工事が完成すると、また元の位置に西口ができるようだが...)(→参考PDF

 


 

不思議な板材

 

 

 赤羽に新キャンパス! 4月、東洋大学の情報連携学部情報連携学科が始動する。その校舎は、情報連携というのとはちょっと趣を異にする不思議なデザインで、板状のものがさまざまな向きに設えてあるのが特徴。

 何はともあれ、赤羽に新スポット(新名物?)が誕生した。喜ばしいことである。→「続々 東京百景

 


 

豊島区役所跡地

 

豊島区役所旧庁舎跡地

 

 新しい区役所ができたということは、かつての区役所はどうなってしまったのか、という疑問が出てくる。池袋に来たついでに足を延ばしてみると、見事なまでに更地になっていて、六ツ又交差点からサンシャイン60までの間にある建物が見渡せる状態に。

 跡地をはじめ、その一帯は「ハレザ」(→参考)と称する複合的な空間になるそうだ。いずれはこの景色も見られなくなる...

 


 

都電カラーの都バス

 

さよなら都電7000形記念バス

 

 かつての路面電車を髣髴とさせる塗装をバスに施し、復刻だのリバイバルだのとやる取り組みがある。( 例 → 神都バスるーぷる仙台

 東京都交通局では、都電荒川線の7000形車両が引退するのにあわせて、「さよなら都電7000形記念バス」というラッピングバスを設定。その展示会があるというので、京橋に見に行った。

 もともとがシンプルなカラーリングのせいか、都電!という観は薄く、見た目はバスそのもの。復刻と言えなくはないが、思ったほどでもない。それが逆に衝撃的ではあった。

 


 

 日々の愉しみの一つに、「!」や「?」な物事への遭遇というのがある。引き続き、行動範囲を広げつつ、こうしたネタを蒐めようと思う。

 

 

 

 

第469話 懸案対処(2017.3.15)

 

 切羽詰まった状況でなくとも、できれば早々に対処するなり、改善するなりした方がいいものが日常には多々ある。何もしなければそのままだが、ちょっとでも取り掛かると案外動き出すもので、今年に入ってから何となくイイ感じになっている。特に二月はそうした動きが顕著だった。

神保町の職場ビルの前で撮影 いずれ詳しくレポートする予定だが、一つ大きかったのは、電車通勤時のアクシデント対策としての自転車通勤を始めたことが挙げられる。荷物挟まり、線路に人立入り、車内トラブル等々で、電車がきちんと動いてくれなくなる事態が頻発している今日この頃において、自力で移動できる手段を持つというのは極めて有効かつ有意義。道路事情や街の様子を把握できる上、気になる店やスポットに寄ったり、道を開拓したりなど、とにかく自在。一定速度で走ればちょっとした運動にもなるというのがまたいい。基本、月曜と金曜を自転車通勤の日と決め、せっせと続けている。2017年に限ると、今のところ18往復を数える。

 

 自転車のおかげで、リズム感やメリハリが出てきて、筆者のかねてからの課題である書類等の整理に向けた意欲も出てきた。手頃なトランクルームを(比較的)近所で見つけたというのがまた大きく、そこに決めてしまえばあとは動くのみ。トランクルームの詳細を訊くため、その業者の店舗を訪ねたのが2/24。2/25に空室を見学し、2/26には契約手続きを済ませた。契約開始日は3/1。3/4・5には、想定していた分の7割ほどを運び込むことができた。結構な重労働ではあったが、自転車の成果か筋力が多少アップしたようで、作業後の肉体的な疲労はなし。この調子で続けられそうである。

 今のところ、概ね床面がふさがる状態になっているが、作業用の空間的なゆとりは確保。今後は、@保管中のものを整理、処分→A空いたスペースの分だけ自宅から追加搬入→B整理、処分→C搬入...といったサイクルを回すつもり。その繰り返しでトータルの物量を減らす、そんなプランである。

 


トランクルームの通路はこんな感じ。全体的にシンプルで、他と比べてとにかくリーズナブルだった。

まずは旅行用バッグを使って搬入開始

 

 物量的なインパクトはないが、代替が利かないという意味で違ったインパクトがあるのが「情報資産」。筆者はPC本体にはデータファイルをあまり保管せず、外付けのハードディスクを使う主義だが、そのディスクがそれなりに年を経てきたので、そろそろ新しいのをと考えていた。この手の機器は、年を追うごとに容量あたりの単価が下がるので、今回は1TBのを買ったのと同じくらいで、3TBを買うことができた。今は、3TBをメインにし、1TBはバックアップとして使っている。とりあえず安心だ。

 


3TBで(税抜)10,880円
Microsoft Expression Web 4
起動時に出てくるオープニングテーマ

 

 PC周りではこのほか、Win10に対応するホームページ編集用のソフトをどうするかというのと、劣化したLANケーブルをどう取り換えるかという課題もあったが、それぞれ解決。ホームページの編集は、これまで使っていた「Microsoft FrontPage」と互換性のある(?)「Microsoft Expression Web 4」の使用を始めた。FrontPageと操作性が似ているというのもさることながら、無料でダウンロード可というので助かった。ありがたく使わせてもらっている。LANケーブルは、スタンダードタイプのものをやめて、フラットタイプに換えた。おかげで配線がスッキリした。

 

ソーラー電波時計 あとは、ソーラーパワーで動くのはいいが、正確性で劣っていた腕時計に代えて、ソーラー電波時計を使い始めたこと(こちら細君からのプレゼント)。放っておいても常に正確な時刻がわかるというのは、さまざまな場面で威力を発揮する。加えて、ライト、アラーム、時報、ストップウォッチ、タイマーといった機能も使えるのだから、言うことなしだ。

 

 

 

 部屋の片付けを進めつつ、書類や資料の取捨選択を断行する。スッキリした状態にし、PCやHDDの環境も整え、となれば総合的な効率も上がるだろう。また、正確な時刻をお供に自転車で通勤すれば、自宅〜職場をはじめ、要所要所の所要時間も明確になるので、張り合いも出る。調子も出てくる。
・・・
 寒さから解放され、過ごしやすい時節になれば、さらに弾みもつくと思われる。四月、五月が楽しみだ。

 

 

 

 

第468話 「梅」がつく駅を訪ねて(2017.3.1)

 

 今回で第468話。偶数の数字並びという点に着目すると、第246話に続くケースで、前例に倣えば「国道468号線」ネタ、ということになる。

 468号線は、先だって「境古河IC」〜「つくば中央IC」が開通し、茨城県内の区間が全面開通となった「圏央道」(首都圏中央連絡自動車道)にあたる。千葉県の大栄ジャンクションから、神奈川県の茅ヶ崎ジャンクションまでがつながり、その間、東関道(水戸線)、常磐道、東北道、関越道、中央道、東名高速の六つの高速道路と接続。都心を通らずに各高速が結ばれるようになったということで、大きく取り上げられていた。(この日、2月26日は奇しくも「東京マラソン」の当日。都心部でクルマの流れが制約を受けていた日に、圏央道の方は盛り上がっていたという...ある意味、よくできた話。)

 こうした話題性からして、いいタイミングだったが、クルマを普段使わない身ゆえ、これといったストックもなく、どうにも扱いようがない。今回は、おとなしく季節のネタにしようと思う。

 早くも三月になってしまったので、季節的に少し合わないかも知れないが、試しに書いた文章があるので、それを持ってくることにした。テーマは「梅」。筆者お得意の駅名を絡めたもので、お題は「『梅』がつく駅を訪ねて」。たまにはこういうのもいいだろう。

 


 

「梅」がつく駅

 

 鉄道の駅名には、「木」や「花」、またはそれらの種類の名前が使われるものが少なくない。首都圏の一都三県(東京、埼玉、千葉、神奈川)に限っても、木、花のほかに、そのラインナップは多様で、多いものを挙げると、「松」(28駅)、「桜」(13駅)、「柏」(7駅)など。そして、「梅」がある。

 2月と言えば梅。梅の名所では、梅まつりなどが開かれ、その花や、近づく春を楽しむ人々で賑わいを見せる。文字通り、梅にゆかりのあるもの、梅とついていてもその由来は異なるものなど、さまざまだが、一都四県で「梅」がつく駅は、東京と千葉に計7駅ある。

 今回は、駅名に即して、駅付近で梅が見られる場所を紹介する。京浜急行電鉄の梅屋敷駅、小田急電鉄の梅ヶ丘駅の二つだ。梅のつく駅を訪ね、梅を楽しむ。そんなプチ旅、いかがだろうか。

 


 

梅屋敷駅

 

 京急本線で、品川駅から9番目にあるのが梅屋敷駅。停まるのは普通列車のみのため、品川駅からだと時間はかかるが、梅を見に行くのに急ぐ必要はないだろう。むしろ、のんびり行く方が粋かも知れない。品川駅からは20分かからずに着く。

 梅屋敷駅は、1901年の開業。筆者がかつて訪れた時は、小ぶりな地上駅だった。2012年に高架駅になり、すっかり見違えるようになった。ホーム南側を見ると、下り(京急蒲田方面)の線路が勾配を上がる形になっている。これは、次の京急蒲田駅の構造に関わるもの。同駅の二階部分が主に上り線、三階部分が下り線になっていることに対応する。梅屋敷駅から先、高架は二層になり、そのまま京急蒲田駅に通じる。その二層構造は、梅屋敷の由来である「聖蹟蒲田梅屋敷公園」からも見ることができる。

 梅屋敷公園は、梅屋敷駅から南へ300mほど行った場所にある。京急線と国道15号線(第一京浜)にはさまれた地にあり、規模はコンパクト。敷地は開放されていて、気軽に入れる。梅は、寒紅梅や大盃(おおさかずき)などが見られる。二月早々、すでに梅は咲き始め、梅のほのかな香りが漂っていた。高架を行き交う車両を背景にすれば、紅梅と赤い電車を同時に眺めることができる。見栄えのする組み合わせだと思う。

 梅屋敷は、旅の道中の常備薬「和中散」の売薬所の敷地に、梅の木々などが植えられたことが発祥。時は江戸時代。売薬所を開いたのは、山本忠左衛門という人物で、木々を植えたのはその子息の久三郎だ。200年ほど前の1818年に植樹が始まり、屋敷は東海道の休み茶屋になった。梅が花開く時期には特に賑わったという。日本橋からの距離は、三里十八丁(約15km)。かつてはその「里程標」があり、現在は復元したものが設置されている。幕末には木戸孝允、伊東博文らが梅屋敷で会合を開いたことも伝えられている。

 1866年から1897年の間には、明治天皇が9回、同地を行幸された。1873年の行幸の際には、小梅一株を手植えされたという。その後は、史蹟として指定を受け、1938年には東京市(当時)に寄付。大田区に譲与され、区立公園になったのは、1953年のことだ。

 同公園には、梅以外の木々や、池、句碑、歌碑もある。ひと休みするもよし、散策するもよし。梅屋敷駅が最寄りだが、京急蒲田駅からも遠くない。街歩きがてら訪れるのもいいだろう。

 JRと東急の蒲田駅からは1km余りで着く。なお、蒲田駅と梅屋敷公園の間には、飛鳥時代の末、709年に創建されたという歴史ある神社、「薭田(ひえだ)神社」がある。梅の花は、同所でも見ることができる。

 

梅屋敷駅
梅屋敷駅、品川方面ホーム
梅屋敷駅
副駅名は「東邦大学前」
梅屋敷駅
梅屋敷駅、南側。隣の京急蒲田駅へ向け、勾配になっている。
梅屋敷駅
高架化され、駅舎も大がかりになった
梅屋敷駅
梅屋敷駅外観。梅をモチーフにしたと思われるデザインが目をひく。
聖蹟蒲田梅屋敷公園
「聖蹟蒲田梅屋敷公園」の入口。後方は、京急の高架。
梅と赤い電車
立春の紅梅と、上り列車
梅と赤い電車
高架は二層。上は京急蒲田方面行き。梅屋敷駅は、右側にある。

かつては地上部分に線路があった。車窓からは梅がよく見えたことだろう。
薭田神社
薭田神社

 


 

梅ヶ丘駅

 

 小田急電鉄沿線の梅の名所と言えば、世田谷区にある羽根木公園が名高い。名梅の地は、丘状になっていて、その最寄りの駅が「梅ヶ丘」というのは、正に文字通りでわかりやすいが、その由来は定かではない。確かなのは、地名や駅名が先で、羽根木公園に梅が植えられたのが後だということ。由来はさておき、駅名とそのゆかりのものが近接している例としては、上々だと思う。

 梅ヶ丘駅は、新宿駅から8番目の駅。各停で15分足らずで着く。1934年の開業以来、長く地上駅だったが、2002年に高架化。今は高架の車窓から、わずかながら丘の上の梅を観賞することができる。逆に公園からも高架を行き交う列車が垣間見られる。

 羽根木公園は、梅ヶ丘駅北口から北へ100mほどで着く。園内は広く、面積は約8ヘクタール。1956年に都立公園として開園した後、1965年に世田谷区に移管された。入園は無料。観梅シーズンには、「せたがや梅まつり」が開催され、今年はその40回目。2月11日から3月5日まで開かれ、週末などに催しが行われる。今回は、40周年記念企画もあるという。

 梅の種類は約60ある。目に付くものとしては、白加賀、八重野梅、藤牡丹、紅千鳥、大盃など。本数は650ほどあるというから、開花が進めば園内全体に梅の香りが立ち込めそうだ。

 なお、小田急には梅ヶ丘に似た駅名で、「桜ヶ丘」駅が江ノ島線にある。

 

梅ヶ丘駅
高架化されて久しい梅ヶ丘駅
梅ヶ丘駅
カーブを経て、梅ヶ丘駅に入る新宿行き各停
梅ヶ丘駅
立春の西日がホームに射し込む
梅ヶ丘駅
小田急の複々線化区間は、現在は梅ヶ丘〜和泉多摩川。この先の世田谷代田〜東北沢は鋭意工事中。(代々木上原〜和泉多摩川の複々線が動き出すのは、2017年度中の予定)→参考
梅ヶ丘駅
淡いピンク色は、やはり梅がモチーフか
羽根木公園
梅まつりを翌週に控えた羽根木公園
羽根木公園
紅白の梅が咲き誇る立春
羽根木公園
「紅千鳥」も開花
羽根木公園
羽根木公園の丘から見た小田急線の高架
羽根木公園
新宿方面へ向かう上り列車。車窓からは、公園の梅が垣間見られる。

 


 

駅数メモ

 

 2017年3月1日現在の鉄道駅は、9600ほど。そのうち「梅」がつく駅は、全部で27ある。(例→「東青梅」「梅坪」) 「木」は190、「花」は45を数える。(いずれも筆者データベースによる)



 

関連リンク
「続々 東京百景」・・・ #035 梅屋敷公園にて / #036 梅ヶ丘駅、午後五時
「出没!アド街ック天国」・・・ 「梅ヶ丘・豪徳寺」(2002.2.9)/「京急梅屋敷」(2008.1.26)

 

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