ハリケーン災禍への万博の動き

 8月31日に会場入りしてから、明日で早くも1週間。開館してからは5日が経ち、6日目の今日は、初めてのOFF日です。ブログを書き足す時間がようやく持てました。(お客様、市民村事務局の皆様、そしてスタッフの皆さんのおかげで、パビリオンの形ができてきたと思います。ありがたい限りです。)

 さて、日本でも九州を中心に台風14号が猛威を奮い、万博会場も決して看過できない様相になっています。被害に遭われた方にはご冥福を祈りつつも、ここはやはりアメリカにも目を向けないといけないでしょう。

 ニューオーリンズ一帯を襲ったハリケーンの爪痕が徐々に明らかになってきています。短期間に数千人(いや、それ以上との推定も)もの死者となると、米国としては空前の被害でしょう。各国からの支援も動き出している中、世界の国・地域のパビリオンや出し物が一堂に集まる万国博覧会としても、何らかの支援(寄付なり募金なり)が始まるだろうと思っていました。

gc2.jpg ハリケーンの災禍が報道され出した翌日、9月3日(土)。午前中少々余裕があったので、グローバルコモン2に行ってみました。催しの掲示板(写真右下)には特にそれらしい表示はなく、国連館の出入口も目立った様子はありませんでした。本国の情況は伝わっているはずだから、アメリカ館は何かあるだろうと思いきや、やはり何事もなかったように平静を保っています。隣国であるカナダ、メキシコ両館も動きは感じられず、ならば赤十字は、と言えば、単に行列の整理をしているばかり(写真左下)。募金箱や呼びかけがあれば応じようと思っていたのですが、空振りでした。

 温暖化に対する国際的な取り組みを軽視してきたツケ、と見る向きもありますが、環境博に出展している限り、心は一つ。環境への取り組みの温度差によって、国際的な支援を「する・しない」が分かれる、というものでもないと思います。環境以前に、「困っている時はお互い様」の精神を万博として示してもいいのではないか、万博だからこそできるのではないか、と強く感じた次第です。(この日の入場者数が過去最高を記録したことを考えると、余計に惜しまれます。)

 もっとも、一時的な自然災害での犠牲者以上に、貧困、飢餓、疫病、戦争・紛争などで苦しむ人たちに対する寄付や募金は恒常的に必要な訳ですから、米国ばかり、という訳にもいかないということなのかな、と思ったりもします。万博協会としては対応が難しいのでしょうけど、「地球市民」としては何かしたいところですね。