随筆「東京モノローグ2011」(9−10月期)
index 次へ 随筆「東京モノローグ2011」(7−8月期)



 
入口扉の上部には「注意! 黄色の部分に立たないで下さい」(・・・そう言われても)第338話 注意書き@都バス 「動物と衝撃」により遅延第339話 キーワードは"衝撃"
オマタツ! 6年振りのニューアルバム(京浜東北線車内にて)第336話 Ray Of Hope ズバリ見本通り、というのもある第337話 見本以上か未満か同等か

第339話 キーワードは"衝撃"(2011.10.15)

 10月14日は鉄道の日。ただし、純粋に鉄道ネタを取り上げるとそればっかりになってしまうので、今回は少々捻って、日常の鉄道シーン+その延長で遭遇した衝撃(?!)の数々をご紹介しようと思う。ここ1週間ほどでのあれやこれや、キーワードは「衝撃」である。


10月8日(土)

SKIPシティは、川口駅からバスで約15分 川をはさんで隣の市でも、その面積の広さゆえ易々と行けないスポットがあちこちにあるのが川口市。そんなスポットの一つ、SKIPシティは本来なら路線バスでやっとこさのところ、「国際Dシネマ映画祭」(10/8-16)のおかげで川口駅から無料バスが出るというんだから、乗らない手はない。ズバリ"便乗"させてもらった。

 映画祭をやるくらいなので、ビジュアル系の施設が充実している訳だが、くらしプラザ(埼玉県生活科学センター)というのもあって、なかなかの出来。「商品ラボ」では食品添加物の実物展示があり、赤色3号や黄色4号を目の当たりにし改めて絶句…色はあっても何せタール(石油系)である。

 ともかくこの色とりどりな展示は、正にビジュアル系(映画を観る以上に劇的!)。SKIPシティの中核はビジュアルプラザなのだが、くらしプラザの方も十分ビジュアルではなかろうかと。(^^;


10月9日(日)

コシヒカリ5kg 1,980円 十条で朝食をとり、十条銀座を歩いていたら放射性ヨウ素やセシウムの検査結果通知を掲出した契約栽培農家のお米が売られていて「!」 ご時勢と言えばそれまでだが、検査料がいくらだったのかが気になる。価格に転嫁されていないことを示す何かがあればもっとよかった? そう、「検出せず+転嫁せず」である。

 

仙台空港鉄道、青い森鉄道、津軽鉄道 午後遅くには、「第18回鉄道フェスティバル」を見物に日比谷公園へ。終了時間前(16時台)に行くといいらしいことを聞いていたので、わざと遅めに行ったら確かにその通りで、値下げ品があったり、残りわずかの品を買うとおまけが付いたりで、それはそれで衝撃。ただ、何より衝撃的だったのは10月1日に全線の運行再開を果たしたばかりの仙台空港鉄道が出店していたこと。その意気に心動かされるとともに、何の気負いもなく飄々とやっている辺りに感銘を受けた。(7/23に仙台から直通で美田園まで再開、その後、10/1に美田園から仙台空港までが復旧し、空港アクセス線として見事復活した、という次第)→詳細(PDF


10月10日(月・祝)

 新宿での打合せを終え、軽く昼食をとるべくカレーショップC&C(新宿本店)へ。お気に入りの「ひよこ豆入り野菜カレー」(メニューではなく、中辛・辛口などソースのタイプ)が終わっていたことが一つショックだったことに加え、感謝フェア品である「チキンステーキカレー」の出来(あまりのチープさ)に衝撃の輪が広がる。ただし、第337話のような見本比較ができる話ではなく、出たこと勝負なのでこれはもう諦めるしかない。脂たっぷりの皮、そのボリュームがやたらあるのが悩ましい。もちろん皮は残させてもらった。

 タイトルだけなので、何とも判断つかない訳だが...

 チキンステーキカレー現物、480円也。お値打ちとはあまり言えない。(野菜ソースが選べないため、この時は中辛)

 新宿から上野に出て、上野駅で「東北本線全線開通120周年記念入場券」を買ってからの帰り、東十条駅付近ではいつものように撮り鉄の皆さんが詰めかけていたので何かある?と予感していたところ、15時過ぎの赤羽駅、東北本線(湘南新宿ライン)下りを走り抜けて行ったのがこのE655系電車。お召し列車として知られているが、団体専用列車として走ることもあるようなので、そのレア度は不明なるも、とにかくめったに拝めるものではない。(筆者は今回で二度目) とにかく衝撃的だった。

 夕方は王子駅南口へ。10月1日に続き、都電荒川線の花電車(→動画が走る日だったので、再び撮りに行く。前回は16:30のところ16:44(飛鳥山→王子駅前)だったが、今回は栄町→王子駅前の方向で、17:35に王子を通過するところ、ズバリその時間に現れて「!」状態。1枚目を撮って、次!と思った瞬間にはさっさと踏切を過ぎ、何とか撮れたのがこの1枚。こういう時は連写モードがいい、というのに気付いたのはこの後である。

 王子からの帰り、赤羽で待っていたのは、りんかい線の「開業15周年 ラッピング電車」。走り出した初日(8/27)に池袋駅で目撃した時も最後尾で、この時も同じ。10号車、ガチャピン車両である。間近に見たのは今回が初めてだったので、その衝撃は小さくなかった。


10月11日(火)

 11.11.11ではなく、11.10.11が合併日。川口市に囲まれ、居心地が悪そうだった鳩ヶ谷市が遂に川口市に取り込まれることに。人口約6万人が新たに川口市に加わり、総人口は約58万人。20位:相模原、21位:岡山、22位:鹿児島、23位:船橋、24位:八王子、25位:川口! 姫路を抜き、上位25に入る大都市になってしまった。これがまず衝撃の一。

 ちょっとした記念日につき、夕方、川口駅前に出てみたところ、都合よく大型ビジョンで「川口市・鳩ヶ谷市合併」の市広報映像が流れているのを発見。撮ったタイミングの問題だが、鋳物の燃え上がる画と川口駅周辺の都市の画がオーバーラップし、何かビルが炎上しているような状態になってしまった。これぞ衝撃の映像?! いや、合併で(いい意味で)火が点いた、ということにしておこう。


10月12日(水)

 航空公園駅に程近い某団体の事務所におじゃまし、SNSの設定などを伝授させていただく、というのがこの日の主な予定。当初、国分寺で西武線に乗り、直通の新所沢行きに乗る心算でいたところ、中央線・青梅線が「動物と衝撃」という正しく衝撃的な原因で乱れているとのことで、順当に西武新宿線で向かうことにした。14時に航空公園に着くくらいの見込みだったので、13時ちょうど発の快速急行に乗れば楽々、と踏んでいたところ、この快速急行、やたら早くに所沢に着いてしまったものだから、吃驚! 特急並み、所沢まで30分である。こうも速いと次に来る急行(というか各駅停車)は実に10分後。これは想定外だった。(仮に航空公園に快速急行が停まるということだと、14時まで30分近く余裕ができたことになる。おそるべし…)

 「原因:動物と衝撃」というのは初めて見た。何の動物かは不明。

 西武池袋線の快速急行は何度か乗ったが、新宿線のはおそらく初。西武新宿からの停車駅は、高田馬場・田無・東村山・所沢・新所沢から本川越までの各駅。

南大塚駅南口 停留所 帰りは、せっかく西武新宿線の端の方に来たついでということで、同線の未乗降駅2つ、入曽と南大塚をつなぐ乗り降りを敢行。すでに暗くなってしまったが、記録の方はバッチリ。かつて、新所沢と新狭山に来た時は十分な写真が撮れず、「駅ログ」にも載せられなかったが、今回は準備万端である。南大塚では、川越駅西口、つまり駅前行きのバスの時間にもピッタリだったのがまたよかった。(再度西武に乗り、終点の本川越に行って歩くよりも、川越までダイレクトに運んでもらえるならその方が、という発想。西武線140円に対し、西武バスは170円。バスが意外と安かった、というのはある意味、衝撃ではあった。ちなみに南大塚駅北口から出る「川越シャトル」(市内循環バス)は、川越駅西口まで220円。)


10月13日(木)

 前日が西なら、この日は東。京成沿線在住の方との打合せで、船橋競馬場駅近くのファミレスに向かう。日暮里からスカイツリーを眺めながら悠々とやっていたが、京成八幡に着いたところでまず衝撃。駅前の再開発著しく、巨大な建造物が空の面積を狭めていたのである。

 時間に余裕があった、というよりは、一年ぶりにIKEAに行ってみようというのがあって、程近い船橋競馬場駅を選ばせてもらった。IKEAに行く時間を予め織り込んで動いているのだから、行かないことはない。ただ、その移動手段として、ららぽーとの無料送迎バスを使う、というのはオプションのようなものだった。

 ららぽーとTOKYO-BAYは今年、30周年。10/16までがアニバーサリーフェアの期間中なのだが、フェア中に何と「休館日」が設定されていたことに衝撃! 用があるのはIKEAなので別に構わないのだが、とにかく驚いた。休館日でも、映画館や一部の飲食店はやっているので、送迎バスは普段通り。これはまたこれで驚きであり、驚きついでに乗ることにした。バス車内で聞こえる声は、「バスに乗る人少ないから変だと思ったら」「よりによって休みとは」といった具合。ごもっともである。

 バスを降りてからのIKEAまでの距離はそれなり。IKEAから歩いて船橋競馬場駅に戻る距離はそれほど遠く感じない。打合せを終え、再びIKEAというのもなくはなかったが、さっさと南船橋に出て、帰ることにした。こういう時こそ、無料送迎バスである。ららぽーとに出れば、南船橋駅行きの送迎バスもあるからだ。

 再び送迎バスに乗せてもらい、再び暗い感じのららぽーとへ。ここで待っていれば、せいぜい10分も待てば南船橋行きが...ところが、これが来ない。(京成八幡の変貌、ららぽーと休館に次ぐ第三の衝撃!)

左:有料の南船橋駅行きバス|右:無料の南船橋駅行きバス *続けて同じようなのが来たのだった どうやらこの乗り継ぎ、当たり外れがあるようで、この時は結局20分待った。(その間、船橋競馬場駅からの送迎バスが1回、南船橋行きの普通のバス(有料)が1回来た。有料と無料が同じところに来るというのがまた悩ましい。)

 IKEAと南船橋は至近。船橋競馬場からIKEAが歩ける以上、南船橋も歩けない距離ではないのである。最初から歩いて南船橋まで行っていれば、おそらく1つ前の府中本町行きに余裕で乗れただろう。バスを待っていた時間=武蔵野線の運転間隔、だったからまだ良かったものの、これでバスが南船橋に着く直前に武蔵野線が出てしまっていたらと思うと…。送迎バス乗り継ぎというのはさすがに安直だった、と認めざるを得なかったりする。


 そして、10月14日、鉄道の日当日を迎えた訳だが、このイベント情報カレンダーにもあるように、当日というのは意外と目玉になるような催しがないもので、こちとら本稿を書くのに時間を使っている始末。8〜13日の6日間に比べ、これといった動きがなかった、というのはある意味、衝撃的?

 

第338話 注意書き@都バス(2011.10.2)

 第331話以降もバスに乗る機会は度々あって、いよいよその認識が深まってきたことがある。それはバス車内の注意書きの多さ・煩雑さ、である。

 車掌がいれば臨機応変に注意が促せるからここまでは行かないと思われるが、運転手一人で何から何までなので、その都度増やしていった結果こうなってしまったんだろう。だが、その様子を書いたり撮ったりというのが案外難しく、あるイベントに出向くまでお預け状態になってしまった。すでにその日は過ぎてしまった訳だが、9月20日のバスの日にちなみ、また、都営交通100周年記念(とりあえず10月1日の都民の日に記念の花電車が運行開始したこともあるので)を踏まえ、今回は都バスにおける注意書きについてご紹介しようと思う。

 9月20日は空の日でもあるので、空港に行けば何らかの催しをやっていた可能性はあるが、バスの方を優先し、「バスの日イベント2011」に出かけたのだった。9月17日(土)である。

 東京駅丸の内南口から、都05系統で終点の晴海埠頭へ。都合よく最前列の席に座れたので、普段はなかなか困難な注意書きチェック&撮影ができた。都バスにも様々なタイプの車両があるので、全く同じということはない訳だが、とにかくこの時・この周りで目にしたのは、次のようなものである。(順不同:どこに掲示されているかは画像を参考にお考えください)

 

危険ですからドア開閉時 ドアから離れてください
ドアに注意
扉が開く際、はさまれますので、ここに手を触れないで下さい
足元注意、ドアーにはさまれます
注意! 黄色の部分に立たないで下さい

事故防止のためカメラで車内を撮影しています。映像は目的以上に利用することはありません。

止まるまで席を立たないで下さい
この席は高くなっております 乗り降りには十分ご注意ください
幼児の1人掛けは危険ですのでおやめください。

お願い  複数人数分まとめてお支払いの場合は、予め、乗務員に申し伝え下さい。

危険物持ち込み厳禁
危険物持込禁止

 入口と前席周辺だけでこの通りである。とすると、車内全体ではいったいどうなってしまうのか。妙な期待を以って、イベントに向かう。グッズ販売会や「みんくる」(→参考動画クリックすると再生します)がお目当てになる向きも多そうだが、筆者の場合は純粋に車両目当て。だが、今回に至っては外観や仕様がどうこうではなく、車内、しかも注意書きの類である。(降車時のドアの開閉音(または電子音)を録音している人物を見かけるも、それはそれ。筆者についても「あの人、何を撮ってるんだろう?」という見方をされていた可能性は大である。)

 晴海客船ターミナルの駐車場には、観光用バス、運転訓練車を含め6台が並ぶ。行列ができているのは、運転席体験を待つ親子連れなど。乗車の方からは乗れなくても降車の方の扉からは自在に乗り降りできるし、車内は閑散としているので、楽勝である。車内見学ができる3台、とにかくくまなく注視し、撮影することができた。停車中、移動自由、見学・撮影可能、三拍子揃うのはこういう機会においては他はない。

 「バスがとまってからおたちください。」

 「止まってからお立ちください」

 「バスがとまってからおたちください。」

 「バスが止まるまで立たないでください」

 「止まるまで席を立たないでください」

 「止まるまで席を立たないでください」 & 「バスがとまってからおたちください。」

 「ドア開閉時ドアから離れて…」

 降車側(出口)はとにかくいろいろ

 2つを足すと「ペットボトルを再利用した生地を使っている席をおゆずりください」?(席を譲る話の上に、ペットボトルのイラストがあるため、直感的にわかりにくい)

 「段差に注意」(これは模範例)

 入口の扉の上にもいろいろ

 「ベビーカーご利用のお客様へ」他

 「この上に物を置かないでください」

ここに写っていないものとしては...

・走行中、席の移動は危険です

・足元にご注意ください

・頭上注意

といったものも。

 手当たり次第に撮ったため、結局どの車両がどの注意書きというのは整理しきれていない訳だが、どんなことに注意を促しているかはだいたいわかった。本人の安全に関するもの、他の乗客に対する配慮、一般的な注意・警告、その他(おことわり)といった感じだろうか。ただ、ご覧いただくとわかる通り、その体裁や表記は驚くほど不統一な上、重複も多く、とにかく煩雑であることは確か。

 せっかくの都営交通100周年である。これを機に見直すなり、製造物責任法(PL法)に定める各種表示(警告・注意・禁止・指示)のようなものに改めるなりしたらどうかと思うが、どうだろう。


  • 比較例あれこれ

 国際興業バスの入口。パッと見たところ、扉に注意書きはなさそう。

 関東バスの入口。料金箱にいろいろ貼ってあるのはどこも同じ。

 メトロリンク日本橋(小型の方)の降車側上部はこの程度

 パンダバスの乗降口に至っては申し訳程度しかない(ブザーが鳴る→自動開閉 というのは、メトロリンクと同じ)

 JR車両で大きめなのはこれ(「ケータイOFF」もぜひこのくらいの大きさにしてほしい!)

 これもJR(E233系)。扉周りにチラホラ見かけるが、バスほどではない。

 急停車とドアに関する注意(小田急)

 これも小田急。窓の絵表示が目立つ。車両の端には「危険物持込禁止」と「禁煙」が貼ってある程度。(↓拡大)

 10/1 荒川線イベントで車庫を見学していて発見。かつての都電車内にはこのような注意書きが。(今はこんな感じ→利用方法

 同じく、かつての都電車内を飾った各種プレート。いっそこのように集中的に掲示した方が効果があるかも知れない。

☆第338話、10月1日のうちに掲載すべきところ、その「荒川線の日2011」記念イベントに行っていたこともあり、1日遅れになってしまいました。_| ̄|○  花電車を車庫で見た後、王子駅前で再度見送ることができたのはラッキーだったと思います。(花電車は客を乗せることがないため、車内・車外いずれも注意書きは無用。というより、それでは花がない?)

 

第337話 見本以上か未満か同等か(2011.9.15)

 もともとはその時に何を食べたのかを振り返りやすくするために始めたデジカメでのメニュー撮影だったが、ここ何年かで撮りためたものを見ていく中で、見本通りのもの、見本以上のもの、そして見本に満たないもの、がいろいろと混じっていることに気付いた。そう思った時点で「見本と現物」の題で予告を打ったものの、今回書き起こすまでには随分と時間が経ってしまった。(あまりに撮り過ぎて、まとめようがなかったというのが正直なところである。)

 外食で比較的リスクが少ないのは、(1)チェーン展開、(2)メニュー写真が店頭(またはメニューそのもの)に出ている、(3)価格が手頃、という条件においてだろう。リスクを抑える一環で、見本を吟味するも、それと違うのが出てきた時の対処としても、この撮影記録が有効であることがわかったのもここ何年かである。その場で指摘することもあれば、帰ってからwebフォームで問合せを入れることもある。自発的にモニターをやってるようなものだが、こういう客がいることで少なからずレベルアップになれば、との一存で日々努めている。ことわり書きが付されている場合はまだしも、見本と異なるものを出すというのは何につけ問題であり、店にとっても良くない。改めてその一部をご覧いただこうというのが今回の趣旨である。(こういうのをやっているうちに、外食見切り論のようなものが自分の中でできてきて、かつてほど外食に依存しなくなってきてはいる。)

【どうも見本と違うような…】

 銀座アスターの酢豚:高級料理店だからちゃんとしていると思ってはいけない。酷い時は明らかにメニュー写真と違っていて、クレームを入れたら、ボリューム減で出し直してきたことがある。直近の酢豚は一応真っ当になってはいるが、要注意である。

 松屋のカレー:もともとが格安なので、あまり注意していなかったが、こうして並べてみると、具の量に差が...

 

 なか卯の牛丼:同じ月・同じ店舗でのこの違い。多客な時間帯だとおそらかになる可能性大。(低価格の割には美味しい方だと思うだけに残念)

 

 ジョナサンのスクランブルエッグモーニング:見本通りに行かない(というか、そもそも難しい?)のがこのスクランブルエッグ。ふわふわでトロリ、というのをつい期待してしまうのだが、過去ワーストで「炒り卵風」というのがあって、客の頭の中がスクランブル状態。ここ最近は然るべき状態のが出てくるので、一時的な現象と思われる。


【見本と同等】

 上記はその変遷を追ったもの。こちらは、写真通りの好例。

 

 グラッチェガーデンズのサーモングリルモーニング:サーモンはやや細身ながら、これを基本にドリンクバーがついて、ライスは実は大盛り無料が可能(この時は細君の機転で実現)。税込628円だが、決して高くはないと思う。

 吉野家のカレー:それなりに頑張っているのは認めるが、見本通りに再現できていないのが難点。(一応、同等)

 

 日高屋の野菜炒め定食:地元にあるので時々利用させてもらっているが、開業してしばらくの頃は、"豚肉が入ってない事件"(野菜炒めではあるが、肉入りが正解)が続き、すっかり疑心暗鬼に。定期的に観察している訳だが、さすがに最近は安定してきた。(ライス大盛り無料なのが救い)

 日高屋の冷し麺:見ての通り、見本(ポスター)と提供直後の状態は異なるものの、内容に関しては問題なし。見本のように盛り付けできるかどうかは客の腕次第。

 さくら水産の日替りランチ:この日のようにシンプルなメニュー(豚しゃぶ)の場合は、見本と現物が一致しやすい。(フライの盛り合わせなどの時は、微妙なことがある。) もっとも、ご飯、味噌汁、玉子、海苔、漬物がおかわり自由なので、多少見本と違っていてもどうこう言うものではない。


【見本を上回る】

 大戸屋ランチ:出てくるのが遅いという難点はあるが、ブレないという点では大したもの。ここ何ヶ月の間に「さらにおいしく」チェンジし、白米をもちもち五穀ご飯に変更(しかも大盛り無料)できるようになり、見本以上の展開になってきた。

 C&Cの朝カレー:見本だけ見ると、これなら松屋とかの方がいい、ということになりかねないが、実際はこんな具合。唐揚の大きさは多分に変動するが、この大きさの時でソースを「野菜」(ひよこ豆入り)にすると、見本を上回る。

 チェーン店ではないが、新宿駅東口にある「印度屋」は店頭の見せ方が冴えないだけで、内容は結構充実している。入ってみないとわからない、の類。

 枚数は相当数あるのだが、見本を伴っていない(またはwebサイト等から引用しようがない)のが大勢のため、考えていた割には小粒な一篇になってしまった。「モノローグの見本」のようなものがあったら、それこそ見本違いと指摘されそうだが、ここは一つ鷹揚に。

*見本が出ていなくても入る、つまり出たとこ勝負で臨む店ももちろんある。アタリ・ハズレは五分五分といったところだろうか。(以下は見本がない状態ながら、ハズレではなかった例)

 豆腐ハンバーグのセット(居酒屋系ランチ)

 

 ボリュームは多い、と店員は言う。で、出てきたハヤシライスがこれ!

 

 ワンオーダー式のバイキングというのがある。単に「和風パスタ」となっているだけだったが、他のバイキングメニューとの兼ね合いからすると、これが適当と思う。

 その時は大して違和感を感じないこともあるが、こうしてチェックしてみると結構違っているものである。同じチェーン店、さらには全く同じ店舗でも、時期によって違ったりというのがあるのがまた悩ましかったりもする。

 引き続きマメに記録して見比べようと思う。

  • ここ10年以内での見本相違の最たるケース

⇒「一見さん向け?カレーライス

6年前の話だが、いまだに鮮烈 (^^;

 

第336話 Ray Of Hope(2011.9.1)

 「Ray of Hope」という楽曲は洋楽を中心に複数存在する。直訳すると「希望の光」だが、「希望という名の光」を端的に訳すとやはり「Ray of Hope」でいいということなのだろう。「希望という名の光」という名の曲がまずあって、それを主題に据えたことからアルバムタイトルが「Ray Of Hope」になった。8月10日発売の山下達郎の新譜がそれである。

 オリジナルアルバムとしては6年ぶり。その分、本人も年を重ねているので、58歳と6カ月ほどでのリリース、そしてこれがアルバムチャートで首位となれば、当然のことながら日本における最年長記録となるのももっともな話。

シンガー・ソングライター、山下達郎(58)の6年ぶりとなるオリジナルアルバム『Ray Of Hope』(10日発売)が初週10.5万枚を売り上げ、8/22付週間アルバムランキング首位に初登場した。山下が首位を獲得したのはシングル、アルバムを通じて、ベスト盤『RARITIES』(2002年10月発売)以来8年9ヶ月ぶり。オリジナル盤では『COZY』(1998年8月発売)以来13年ぶりとなった・・・ 8/16付「ORICON STYLE」記事より

京浜東北線の車内にて 音楽の形態が様変わりしている昨今、アルバムの売上どうこう、でもない訳だが、これはやはり快挙だろう。(これまでの最年長は、小田和正の「そうかな」(57歳9カ月)だとか) 女性アーティストだと、ユーミンではなく、達郎夫人の竹内まりや「Expressions」(53歳7カ月)(→第266話)である。夫婦そろってタイトルホルダーというのがまた天晴だが、あまり話題になっていないようにも思う。1980年代、1990年代、2000年代、2010年代と、4つの十年代(4 decade)連続でアルバムチャート首位を獲得したことにもなり、これは松任谷由実(70年代〜00年代)、徳永英明(80年代〜10年代)、桑田佳祐(80年代〜10年代)に続くもの。気付けばその十年代×4をこちらも生きてきた訳で、1980年9月発売の「RIDE ON TIME」(首位獲得第1作)以来の達郎ファンとしては感慨深いものがある。

 ファンという割には、これまで第32話の他、部分的に、第107話第128話で触れた程度。アルバムについて綴ったことはこれまでなかった訳だが、東京モノローグを始めてから発売されたオリジナルアルバムがこの度やっと3枚目(1998年「COZY」、2005年「SONORITE」)ということを考えれば、まぁ順当なのかも知れない。

 とにかくこういう機会はそうないので、今回は「Ray Of Hope」について軽く感想などをご紹介することにした。ひとつご参考まで。

1. 希望という名の光 (Prelude)

2. NEVER GROW OLD [2010年 三ツ矢サイダーオールゼロ CMソング]

 「僕の中の少年」(1988年)に入っている「マーマレイド・グッドバイ」に通じる要素(新しい何処かに向けて発つ…)を感じる一曲。ただ、マーマレイドが内省的だとすると、こちらは至って開放的。「夏だ海だ達郎だ」の系譜に入るかも知れない。

3. 希望という名の光 [映画 「てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜」 主題歌]

 ここ数年来のタイアップ系バラード何部か作の一つ。「Ray Of Hope」の主題曲ではあるが、筆者的には他のバラード曲と並べて聴いた時に何となく埋没してしまう感じを覚えていた。今回のアルバムでは、「僕らの夏の夢」「ずっと一緒さ」「愛してるって言えなくたって」と合わせて4部作。前作「ソノリテ」の「3.FOREVER MINE」「4.忘れないで」を加えれば6部作になるが、その6つをシャッフルで聴いたりすると、つい聞き流してしまう・・・(^^;

 ただ一つ確実に言えることは、「曲というのは、野に放たれるともう自分の手から離れるんですよね。人の手に委ねられて、そこに一種の共同意志とか共同幻想が付加されていくんです。その結果、曲が、自分が作った時とは全く違う意味を持ち始める・・・」(「『Ray Of Hope』スペシャルサイト:オフィシャル・ディーラー・インタビュー 山野楽器編」他、各FM番組で本人語る)の一作品であること。「山下達郎と言えば?」の一曲として挙げていいと思う。

*筆者的にそんな代表曲を挙げるとするなら、「DOWN TOWN」「RIDE ON TIME」「クリスマス・イブ」「GET BACK IN LOVE」「蒼氓」「アトムの子」「さよなら夏の日」「硝子の少年」、そして「希望という名の光」だろうか。あと1曲で十傑になるが、「2000トンの雨」「パレード」「高気圧ガール」...と思い浮かべたところでどうもしっくり来ない。「ドーナツ・ソング」という手はあると思う。

4. 街物語 (まちものがたり)(NEW REMIX) [TBS系ドラマ 日曜劇場 「新参者」 主題歌]

 ドラマの方はあまり見ず、エンディングでこの曲がかかるところだけ見ていた気がする。「Paper Doll」「Rainy Walk」「あまく危険な香り」と同じリズムパターンだが、この中では最も重厚感があって、響く。

5. プロポーズ

 「サンデー・ソングブック」(TOKYO FM)で、「納涼夫婦放談」(8/21)中、ゲストの竹内まりやが「Ray Of Hope」で推す一曲として紹介したのがこれ。(もう一つは「俺の空」) ウェディングソングの定番になるような華やかさはないが、結婚後何年かのタイミングで聴くにはいい曲だと思う。

6. 僕らの夏の夢 [アニメーション映画 「サマーウォーズ」 主題歌]

 「サマーウォーズ」が何しろ好かったので、この曲を聴くと映画が思い出されて、心なしかしみじみとなってしまうのだった。

7. 俺の空

 数ある達郎ソングの中で、タイトルに「俺」がつくのはこれが初めて。(歌詞の中では「SPACE CRUSH」(1978年)で「俺にひざまずけと」という一節がある) タイトルだけ見ると違和感があったが、曲を聴くと大いに納得させられる。(コミックやラーメン屋のことではないので、あしからず)

8. ずっと一緒さ [サンクスデイズ・プラチナCMソング、フジテレビ系ドラマ 「薔薇のない花屋」 主題歌]

 2008年3月に発売されたシングル曲。3年後には「愛してるって言えなくたって」がやはりシングルで出ているが、時にどっちがどっちのドラマ主題歌だかわからなくなってしまい、悩ましかった。「愛してるって言えなくたって」「ずっと一緒さ」の順で聴くのがオススメ。

9. HAPPY GATHERING DAY [ケンタッキー40周年記念テーマソング]

 曲調が似ている「君の声に恋してる」と通しで聴くのもいいが、ファストフードつながりで、「ドーナツ・ソング」とメドレーにする方が盛り上がると思われる。これに「HAPPY HAPPY GREETING」を加えればバッチリ。

10. いのちの最後のひとしずく

 ここにこの曲が入ることで、次の「MY MORNING PRAYER」が引き立つのだと思う。曲順の重要性を示すという点でも佳品。

11. MY MORNING PRAYER [日本テレビ系 「ZIP!」 テーマソング]

 3.11後の最初の「サンデー・ソングブック」は、3月20日だった。(3/13は放送休止) ニュース番組の主題歌を作っていた折に3.11があり、急遽作り直したのがこの「MY MORNING PRAYER」。3/20に初めて聴いた時は、急いで作った荒削りな感じとともに、その感じゆえの3.11のインパクトが伝わってきて、何とも言えない気分だった。ニュース番組「ZIP!」は予定通り4月1日に始まり、「MY MORNING PRAYER」が流れた。これほど今の状況にピッタリ来る曲はないと思った。「僕らは生きていく あなたと生きていく みんなで生きていく」という歌詞に心ふるわせた人は多かったに違いない。

 「みんなで生きていく」はそのまま番組のテーマとなった。音楽の力は偉大だと思う。

12. 愛してるって言えなくたって (NEW REMIX) [TBS系ドラマ 日曜劇場 「冬のサクラ」 主題歌]

*8.の通り。

13. バラ色の人生〜ラヴィアンローズ [TBS系TV全国ネット 「ブロードキャスター」 テーマソング]

 これと組み合わせるのに最上の曲がある。竹内まりや「君住む街角(On The Street Where You Live)」である。(言わずと知れた「ブロードキャスター」テーマソングメドレー!)

14. 希望という名の光 (Postlude)

 忘れてはいけないのが、初回限定盤に付いているボーナスディスク「Joy1.5」(ライブアルバム)である。

1. 素敵な午後は 1985/02/24 @神奈川県民ホール
2. THE THEME FROM BIG WAVE 1985/02/24 @神奈川県民ホール
3. ONLY WITH YOU 1986/10/09 @郡山市民文化センター
4. 二人の夏 1994/05/02 @中野サンプラザ
5. こぬか雨 1994/05/02 @中野サンプラザ
6. 砂の女 1994/05/02 @中野サンプラザ
7. アトムの子 1992/03/15 @中野サンプラザ

 収録曲は上記の通り。いずれもシングルCD(主に90年代)のカップリングで出ていたものなので初耳ではないが、やはりライブ音源はまとまっているに越したことはない。この中でのオススメは、「ONLY WITH YOU」と「アトムの子」、これに尽きる。

 「Ray Of Hope」の一連のキャンペーンでは、TOKYO FM スペイン坂スタジオでの公開放送観覧やシアターイベント「Joy1.5〜THE MOVIE」があり、手堅く申込をしたもののいずれもハズレ。残念ながら希望の光は当たらなかった。「サンデー・ソングブック」などをradikoで聴いて気分を高めつつ、ネット通販で届いたCDからデジタルオーディオプレーヤーに何曲か入れて楽しむばかり。コンサートに行く可し、ということかも知れないが、最近はチケットの買い方を変えているので、その時の運次第である。(開催当日に目ぼしいチケットショップに行って見つかったらラッキー!etc.) まずは12/26、"Ray of Hope"が射すことを祈ろうと思う。

  • 参考情報

年譜(1976〜2000年)


  

シングルアルバム売上ランキング上位8作品
*インターネットによる情報提供が始まってからの統計値と思われる。実際とは異なる。

 

 

Copyright© 冨田行一<Kouichi Tomita> All Rights Reserved.

ページ先頭に戻る

ご声援用バナー *週に一度のクリック、よろしくお願いします。(^^) バナークリック、毎度ありがとうございます!(市民サイト用)