随筆「東京モノローグ2011」(5−6月期)
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何を照らしたいのかがわからない照明もある(この二人の会話例は本文で)第330話 浪費電力〜「べからず集」part14

昔の記憶を彷彿とさせる坂道(牛込弁天町下車)第331話 牛込弁天町と目白台〜「白61」往復記

東京から新青森が再びつながった(5/1の「はやぶさ501号」)第328話 東北新幹線全線復旧

払戻期限が過ぎてしまった商品券を義援金(10円)に。そんなチケットショップもある。第329話 払戻期限

第331話 牛込弁天町と目白台(2011.6.15)

 鉄道ほどではないが、バスもチラホラ出てくるのが当・東京モノローグ。載せているのはその一部と考えるなら、特に都バスについては主だった系統は大方乗っている、と自他共に思ってしまう。ところが...

 知人の弁理士が新宿御苑に近い場所に事務所を開いたというので、ちょっとした相談を兼ね、訪れることにした。6月10日のことである。通常なら新宿まで出て丸の内線(筆者的には多分徒歩)、または池袋から副都心線〜丸の内線で、新宿御苑前に行けば済むところだが、都バス、しかも「高頻度運行路線」を示す太線の途上に「花園町」という停留所があって、そこからすぐというのがわかったものだから、例の如くSuicaを「IC一日乗車券」にして、向かったのだった。

 王子から池袋、そして千登世橋から目白警察署に出て、そこから一本。その高頻度運行路線は「白61」と言って、練馬車庫から目白通りを辿り、椿山荘、江戸川橋、牛込柳町、曙橋と来て、靖国通りから新宿へ向かうものだが、おそらくこれに乗るのが平成初!だったのである。

 目白から西、練馬車庫までの山の手(山手線の外)は、いざ知らず、その内側の沿道風景が実に佳く、車窓に釘付けになってしまった。この時点での予定としては、弁理士事務所、文京区教育センター、そして事務所移転に伴う作業と3つあったので、来た道を戻る可能性は低かった。それゆえ、余計にキョロキョロである。江戸川橋〜花園町は、復路でまた通ることになっていたので、その間は安穏としていたが、とにかく目白通りを走っている最中は何とも落ち着かず、「目白から江戸川橋まで歩こう!」と思い立つに至った。そう思うことで落ち着けるしかなかった、というのが正直なところかも知れない。

 バスは江戸川橋を出ると山吹町で曲がって西へ進み、その先でまた曲がって外苑東通りに入り再び南下する。この界隈も初めて見る景色ゆえ、キョロキョロが続く。そしてその後、更なるインパクトが待ち受けていた。牛込弁天町である。

 東京百景の前座で、第94話に「新宿若松町」という題でこの近辺を探索したことを綴っている。この時は喜久井町がその地と信じていたが、どうやら筆者の記憶に近いのはこの牛込弁天町ではないのか・・・通り過ぎる景色を見ながら、そう直感し、居ても立ってもいられなくなってしまったのである。約束の11時までは時間はある。運行本数が多いのなら一旦降りてまた乗って、も十分可能。だが、お楽しみは後で、ということにしてそのまま花園町を目指した。弁理士のY.K.さんには1時間ほどつきあってもらったが、そんなこんなでお昼も何もなく、再度「白61」に乗り込む。

 次の行先である文京区教育センターは、館内にある教科書センターに用向きがあり、折りよく「平成24年度使用教科書展示」云々の期間中だったことから、この日に決めていた。都バスでないと行きにくい場所なので、先の件と合わせて好都合だった訳だが、事務所移転の件が後に控えている以上、あまり悠長なことは言っていられない。悩ましかったが、本数が多いのをいいことに、まずは牛込柳町駅で降り、ざっと見回しながら一つ先の牛込弁天町まで歩き、次のを待つことにすればいいだろう、と相成った。

 この高低差、この曲がり具合... 坂道はこんな感じだったような

 どことなく記憶にある路地

 その先の砂利道。ここではないかも知れないが、こういう場所が他にもありそうな予感が弁天町にはある。

 記憶が定かならば、バスを降り、道路を横断し、小高くなった細い路地を通り、カーブのある坂道を抜け、再び細い砂利道を...であった。身体が小さければ、小さな坂道でも大きく見える訳だから、その坂道がこれだとすると、行った先に砂利道が出てくる感じも何となく符合する。ただし、この坂道に至るまでが合わない。新宿から乗って、バスを降り、そこを横断するとなると見てきたのとは反対側。小高い細い路地も然りである。弁天町を東西に分かつようにバスが通っていると見立てると、西ではなく東側なのだ。牛込柳町駅で下車後、牛込弁天町では結局次の次のバスに乗った訳だが、乗ってからその東側に小高いのを見つけたものだから、またしてもソワソワ。かくして、教科書調べは必要最低限にとどめ、取り急ぎ、事務所に電話を入れる。

 筆者のそんなソワソワが伝わったか、出番見送り(何とかなりそうレベル)とのありがたい返事。となれば、再度教科書をじっくり、という選択肢もあった訳だが、一も二もなし。来た道を戻るばかりである。

 移転の前々日につき、その手伝いに行くとしたら、大曲〜[上69]〜江戸川橋〜[白61]〜牛込柳町〜[橋63]〜麹町四となり、いずれにしても牛込を通ることにはなったのだが、時間ができたとあらば、違う展開になるのは道理。大曲ではなく、その一つ手前、安藤坂を上がった伝通院前から乗ることにした。坂の途中で見たこの緑、こういうのはやはりお導きなんだろうと思う。

 「教科書展示会場」と出るのはこの期間ばかり?(教科書センターは一応常設)

 文京区立三中前の木々

 弁天町の西側は、12時20分過ぎからの20分ほど。次の弁天町東側は、14時20分過ぎから同じく20分。計40分の弁天町探訪ができた。が、若松町同様、記憶にピタリと一致する場所は探し出せなかった。英文タイプの原稿を納品した後、つまり帰り道が坂道を上り、道路を渡り、バスに乗った、という順番なのだとしたら、先の写真で合っていることになるが、確信がない。地形的に限りなく近いことがわかったのだから、よしとしないといけないだろう。

 バス通り(外苑東通り)が二階部分とすると、家屋左側に一階に相当する路地がある。違う高さの道路が並行するのが弁天町西側の特徴。

 史跡標の記憶はないが、道路を渡って出てくる坂道、という点でこれは近い

 祖母に連れられて乗ったのがこの系統だとすると、「白61」は初にはならない。冒頭で平成初と記したのはそのためである。ともかく、沿道の景観を楽しむならこの系統!というのを挙げるなら、その一つに筆者は大いに推したいと思う。(あとは、「虹01」「上26」「秋26」「東43」「王45」「黒77」など)

 さて、一日乗車券で動いているからには、まだまだこれからである。日を改めて散策に来ることを考えていたが、それが急遽実現した。往路でキョロキョロやっていた目白通り! それしかない。

 江戸川橋からだと上り坂があるので、坂を上ったところ、椿山荘停留所で降車して、行けるところまで歩くことにした。目に付いた建物は、東京カテドラル聖マリア大聖堂であり、目を惹いた緑は、野間記念館のそれであった。「こんなスポットが・・・」というのがある一方で、路地に入ると弁天町と似たようなそうでないような趣ある家並みに遇する。目白台運動公園もなかなかだし、日本女子大も格調を感じる。文京区の文、つまり文化的な側面を感じる一帯(区内のone of themだが)と言ってよさそうだ。

 東京カテドラル

 講談社野間記念館(現在、「近代日本の洋画展」開催中)

 震災の影響か、瓦が損壊しているが、このような風情ある民家が点在する(目白台一丁目)

 早稲田、代々木とわかる建物が望める目白台運動公園

 日本女子大の講堂

 途中、目白台三丁目から乗車してもよかったのだが、何だかんだで女子大まで来てしまっていた(歩行時間は15分余り)。ここからは「学05」、即ち日本女子大発、ノンストップで目白駅行き、もその気になれば乗れたのだが、停留所はあいにく構内。おそらく入構できないだろうし、乗れたとしても女子大生の中に昭和男が一人というのは明らかに違和感がある。おとなしく通常の停留所から本日6回目の「白61」に乗車し、目白警察署に戻った。

 時刻表を見ると、ちょうど数分後、15:16発の池袋駅東口行きがあったので、それでもう帰途につくことにした。池袋辺りだと、遠征先は西新井とか西日暮里である。そこまで行ってどうこう、という気分でなかったし、「白61」でいい行楽ができたので、もう十分だったというのが大きい。

 定刻を過ぎ、まずやって来たのは「白61」の「椿山荘」行き!

 日本女子大行きの直通が通過し、次に来たのが何と西武バス!(池袋駅行きだが、都バスではないので、乗れず)

 ノロノロと「池65」が入ってきた。7分遅れだった。

 赤羽〜王子〜池袋というのは往復で同じなので、池袋から先を詳述する。以下の通り。

池袋駅東口〜[池86]〜千登世橋、目白警察署〜花園町〜牛込柳町駅、牛込弁天町〜江戸川橋(ここまで[白61])〜大曲、伝通院前〜江戸川橋(ここまで[上69])〜牛込弁天町、牛込保健センター〜椿山荘、日本女子大〜目白警察署(ここまで[白61])〜[池65]〜池袋駅東口

 共同事務所移転(6月12日、麹町(半蔵門駅南)→一番町(半蔵門駅北))に伴い、やむなく新天地に引っ越す出版企画会社があって、その手伝いを翌日11日にする。一度ご縁ができるとつながるもので、半蔵門からの道中、市谷砂土原町、矢来町と通って出てきたのが山吹町であり、新目白通りを進んだ先に待っていたのが「白61」が通る区間(落合南長崎駅〜新江古田駅)だった。6月10日は、こっちにも来ようと思えば来れたのだが、見送って正解か。翌日に違う形で来れたのだから、一興である。(従って、途中で「白61」を見かけているはずなのだが、あまり憶えていない。都電は当然のように見つけ、何枚か撮ることができた。)

 本来なら、荒川電車営業所での路面電車イベント(6/12)に行くべきところ、移転日当日と重なってしまっては仕方ない。前日にこの8800形が拝めただけでも御の字である。

 そして6月18日、土曜の夜と言えばおなじみの「アド街ック天国」である。有楽町線の駅はもともと取りこぼしが多いが、江戸川橋は早々にやってよかろうと思っていた。それがこのタイミングで巡って来た。奇遇と言えば奇遇である。江戸川橋は単に乗換レベルで、街歩きをした訳ではないが、山吹町や椿山荘もエリアに含まれるとなれば、雰囲気だけでもちょっとしたおさらいになるし、いいスポットが見つかれば「ぜひ」となる。その日のうちに歩くことができたのはよかったが、結局、また足を運ぶことになる可能性は大。「目白から江戸川橋へ・・・」、思い立ったことは実行すべきだろう。(レポート、一つ気長に)

  • こちらもどうぞ...⇒ 都バス周遊関係

第58話 水曜クリーンキップ / 第121話 フライングとビハインド / 第142話 都心周遊(都バス編) / 第185話 隣接区図書館の遠近 / 第259話 人と里を結ぶ新交通

 

 

 

 

第330話 浪費電力(2011.6.1)

 15話周期の「べからず集」。今回はズバリ、「電気の使い方」NG集である。電力の「消費」を通常の範囲とするならば、これは「浪費」と断じていいだろう。実際の使用電力量には大小あるだろうが、感覚的に「これはいただけない」というのを集めてみた。

 持ち主の側で気を付けるべき例が多いが、利用者もまた然り。それを是としない風潮を作ることから、エネルギーの抑制が始まり、リスクの高い発電システムに頼らなくて済むに至る、そう信じたい。


次.不要不急

 近所のマンションショールームの入口での不思議な設定。蛍光管のショールームならわかるが、そうではない。昼間に点灯するその意味は果たして?

 駅や公共施設のエスカレーターはOFFモード(またはON/OFF切替を励行)だが、日本橋の老舗百貨店の小型エスカレーターは常時ON。お客の年代を考えてのこととは思うが、何とももったいない。

 5月になってもなお焼き芋を扱うこの店では、光・熱を過分に使いそうな機械を(仕方なく?)稼働中。

5.いわゆる電球

 個人経営の飲み屋などでよく目にするのがこのパターン。ボードが溶けてしまわないか心配になる程の眩さである。

 個人商店ではこんな具合。工夫の余地は多々ありそうだが、いわゆる「演色性」を優先するとやはり電球なのだろう。(これがLED電球だと違和感あり?)

「今日もよく当たるなぁ」「髪がない分ツライけど仕方ないね」「光が毛根を刺激してくれるって考えりゃ悪くないさ」「・・・」 という会話が聞こえてきそうな某有名ホテルでの1シーン。

 ショーウィンドー故、ある程度煌々とさせる必要はわかるが、電球は電球。

 提灯自体に罪はないが、それが日中から灯っているとなるとちょっと...

 この手の店は雰囲気が大事なので、電球とその「電球色」を重用しているのだと思うが、やはり昼間からというのはいただけない。

 LEDをめいっぱい使うとこの眩しさ! そんな先端を行く照明の展示ブースを上から照らすのは従来型のスポットライト(下手すると火傷するタイプ)。展示会で出てくるレンタル備品は、往々にして時代遅れなので、こうしたギャップを招く訳だが...(「NEW環境展2011」にて)

 看板とスポットライトがセットになって何ぼ。このチェーン店の標識のようなものなのだろう。それにしてももったいない。

4.こういう自販機はちょっと

 これだと常に点いているように見えるが、実はX'masイルミネーションの如く点いたり消えたり動いたりするクセモノ。自販機の主要機能に比べれば大して電気を使わないのかも知れないが、節電社会においては目の毒である。

 商品のバラエティあっての自販機と思ってはいけない。ひたすら同じ飲料を扱うタイプもあるのである。「超省エネ」とあるのは、そんなムダさ加減をカムフラージュするにはもってこい?(それにつけても、超省エネっていったい・・・)

3.過剰照明

 点けられる限り点ける! 有名ホテルというのはそういうものらしい。

 暗いと映えない、というのはわからなくもないが、節電ビズだ何だという折、これでは明らかに逆行。いや、「逆光」だろうか。

 消灯している箇所も見られるが、それでも明るい。低消費電力で高照度のものを使っているのであれば絶賛モノだが...

 照明器具の専門店に至っては、店頭で点灯しないと始まらないので、致し方ない訳だが、ここまで来るとちょっと。節電仕様のもあるだろうから、どうせならそれを、と思う。

 「ちょっとリッチに」という傾向の商品はやはり見映えが大事。ただし、あまりに眩しいと気が引けてしまうこともある。

2.逆効果系電光掲示

 建設中のマンションの出入口に燦然と出ていたのがこの標示。バックライトはおそらくLEDだろうけど、わざわざ点灯することもなかろうと思ってしまう。

 夜中にピコピコ点いている分にはまだいいが、明るい時分のピコピコはどこか虚しい。

 こういう電光物は決して珍しくないが、正に「朝から」動かしっ放しというのはいただけない。加えてそのはみだし方である。クルマが来ると、人が通る幅がなくなってしまう程で、筆者も憂き目に遭った。電力浪費+道路占拠・・・ この蕎麦屋は願い下げである。

 電光+スポットライト。電気料金がかさみそう。PR内容がまた真っ当と言えず、余計にもったいない。(春に忘年会だ新年会だと言われても...)

1.エアータオル

 第240話の4.などでも書いたが、あるとついつい使ってしまうもの程、厄介なのはないだろう。大して乾燥する訳でもなく、必要悪。(スイッチを見つけて実力行使でOFFに!というのを筆者がやっているかどうかはご想像にお任せします。)

 「エアータオルを使用停止」との貼り紙が出ていることもある。が、試しに手を入れてみたら、"ボワ〜"
 さて、筆者がすかさず取った行動は次のうちどれでしょう? (1)動いてしまった以上、もったいないのでそのまま使用 (2)手探りでスイッチを見つけOFF! (3)従業員に通報 *どれも正解だったりして?!

 いつものようにダラダラ書いていると節電に反してしまいそうなので、今回は手短にこの辺で。ただし今後も"節電モードでモノローグ"となるかどうかは不明である。(節電と手抜きは紙一重?)(^^;

  • おまけ

 節電の程度の差はあれど、その心意気はよしとしたい「街で見かける節電表示(または掲示)」。上記のネタついでにあれこれ撮っていたら結構な数になっていたので、まとめてご紹介する。

 新たなゆるキャラ? 最初はてるてる某かと思っていたら... 節電坊主といった趣である。

 そのポスター版。とにかく目に付く。

 パッと見はよくわからないが、節電営業中

 電球編冒頭の2つの店と同じ路地にある居酒屋。商店街で一斉に、とならないところがまた趣深い。

 「ラ・フォル・ジュルネ」での取り組み

 有楽町朝日ホールにて

 上3分の1が節電の呼びかけ、下3分の2はPR。さすがは「エコ・ファースト」第1号である。

 こちらは半々。ただし、呼びかけではなくおことわり。

 ベルギーワッフルも節電

 ホワイトだから可能な照明減

 遊興関係でもこの通り。ただし、いま一つ文章がしっくり来ない。(営業時間中なのか終日なのか、「一部」がどこに係るのか、など)

 節電営業中という割には、ずいぶんと明るい

 「当自動販売機の照明を消させて頂いて」というくだりが気になるも、とにかく節電中

 こっちは至って簡潔だが、「節電・消灯中」「節電対策実施中」「営業中」と貼り紙が複数。「入ると点灯」という一言がないのが惜しまれる。

 環境月間向け? シンプルながらズバリな一枚

 掲示こそ「節電対策実施中」だが、テープの方は「キケン立入禁止」。テープも同じ文言なら、と思うが、都庁ゆえの限界がある。

 麹町通り商店会では、閉館後のグランドプリンスホテル赤坂で避難生活をしている人向けのサービスを実施中。節電のことわり書きとセットになっている例もチラホラ。

 「節電しながら営業中」(あまりそう見えないが)

 「節電中」+「販売中」。そもそも自販機は必要?という声もある訳だが。(→キャンペーン例

 「節電」の下に「待ったなし!」が加わり、思いがけない相乗効果が(下は「ストップ万引き」)

 「玄関ライトアップはありませんが」という一言が効いている。Kirin-CityとShakey'sも見習ってほしいものだと思う。

 

  • こちらもどうぞ...⇒ 電力関連いろいろ

第40話 待機時消費電力 / 第112話 家電品の省エネ性 / 第157話 家電品の省エネ性 2004 / 第196話 街の光彩 / 第229話 Let's リサーチ 自動販売機 / 第282話 エコポイント小論 / 第288話 クールなCOOL BIZトレイン / 第304話 LEDが眩しい

 

第329話 払戻期限(2011.5.15)

 ICテレカについては、第202話の通り、えらく手間がかかった。何らかの印字がされ、履歴がわかるタイプの磁気カードも軒並み廃止され、ハイウェイカードはあわてて、「首都高速道路 西東京管理局」に払い戻しに行ったりもした。かれこれ5年近く前の話である。 「ハイウェイカードの廃止・払戻しについて」 がまだ出ているが、窓口で即払い戻しというのは今はない。

 首都高の管理局。建物は立派!(半蔵門にあるので、足は運びやすい)

 元は32,500円分。この時の残額は12,830円だったが、払戻額は11,844円。

 営団地下鉄(当時)のSFメトロカードは、「パスネット」でないタイプのものは駅事務室で払い戻ししてもらえるし、JR東日本のイオカードもみどりの窓口へ持って行けばOK(→参考

 ○○記念のイオカードが多いので、とりあえずキープしているが、値打ちのなさそうなものはそろそろ払い戻ししようと思っている。(いずれ期限が設定されるだろうが、その通知が来る訳ではないから、こうして覚えているうちが旬なのだ。)

 「営団地下鉄」時代のメトロカード(見本)

 まだ保有しているイオカード(見本)

 「パスネット」と表示のある私鉄各線の磁気カードは、自動券売機によってはPASMO・Suicaに残額をチャージできるようになっているので、そうあわてる必要はない(→東京メトロでの例。問題は似たようなカードである「バス共通カード」だろう。

 まだ先の話ではあるが、期限が設定されている。その手続きは2015年7月31日まで。それを過ぎると、ただの磁気カードになってしまう。○○記念のバスカードが確かあったような・・・いま一度チェックしようと思う。

 紙ではない「要払い戻し」カード類だけでこの通り。それに続くように、紙製の商品券で「発行中止→使用中止→払戻中止」の扱いになるケースがこの半年の間で相次いだ。自分なりに情報を整理しようと思い、掲載予告もしていたが、地震関連でそれどころではなくなってしまった次第。過ぎてしまってからでは...というのもあるので、至って手抜きだが、今回のタイミングでご紹介することにした。一つご参考まで。

 「商品券(プリペイドカード)の払戻しについて(金融庁)だと見つけるのが大変なので、「新聞社告 一覧(国民生活センター)から代表例を拾ってみる。

 話題筆頭はやはり「全国共通文具券」だろう。さしてご縁はなかったが、正直なところ意外ではあった。品目特定の金券としては、図書券の次くらいのイメージがあったからだ。使えなくなるという話を聞いて、実際に払戻期限が来るまでがまた短かった、という点でも印象は強い。

 事実上、3月13日で払い戻しは終了している訳だが、ホームページを今見ると、まだ何とかなりそうなことが書いてある。ただ、こういうのを一度設けると、畳むのが大変なこともよくわかる。(スローダウン社会における一事例と言えばそれまでだが。)

 2月1日に払戻期限を迎えたのが、「音楽ギフトカード」。某クイズ番組の副賞と言えばこれ、そんな風に記憶している人も多いだろう。これは時代の流れを象徴する一件と言える。

 そして「花とみどりのギフト券」と続く。今月末、5月31日までに手続きすれば、有効期限付きの新しいギフト券に換えてくれるそうだ。現物を手にした試しはないが、やはりインパクトは大きい。

 花とみどりと同じような扱いなのが「おもちゃ券」。こちらは、2013年12月31日が交換手続きの期限なので、まだ大丈夫だが、古いのを持っている場合はボロボロになる前に交換した方がいい。筆者は何故か旧式の500円券を1枚持っていたので、この情報を聞きつけるや早速交換させてもらった。

 交換請求明細票と旧商品券送付用封筒がPDFでダウンロードできるようになっていて、それを旧券同封で郵送(切手は自己負担)すると、明細票の控えとともに新券が届くという仕組み。ボロっとなっていたものがピカピカの新品(こども商品券)になって帰ってきたのは何とも言い様のない気分だった。こうなると使うのが惜しまれるが、2015年12月31日までに何とかしないといけない。

 で、調べてみたら、結構いろいろなところで使えることがわかってしまった(→参考。今やおもちゃ・玩具・TOYではない。「こども」商品券である。こどもと行く施設をはじめ、文具だったり、ベビー用品だったり... 筆者的には「肉の万世」(何券?)だろうか。

 チケットショップを見る限り、紙製商品券の種類はまだまだ豊富。だが、「全国共通、されど品目特定」(≒業種系商品券)というタイプは実は限られていて、図書券、ビール券・清酒券おこめ券、それと外食系のジェフグルメカードといった具合に絞られてきた。動向に注意しながら、必要に応じて利用するようにしようと思う。

 図書券やビール券は売れ筋のためかここに写っていない上段かどこか。「こども商品券」は何故か株主優待系の並び(写真左端)にあった。

 廃止金券は1枚10円! でもってそれを義援金に、という見上げた取り組み。こういうチケットショップはきっと残る。

 

 

 

第328話 東北新幹線全線復旧(2011.5.1)

 東京都北区に暮らしていれば、JR東日本管轄の新幹線とは自ずとご縁が深くなる。田端・王子・赤羽・浮間舟渡と区を貫くように走っているのだから、当然と言えば当然。乗ることは少なくとも、目にする機会は本当に多い。それが減ってしまったのが3.11以降であり、秋田新幹線「こまち」(E3系)や、3月5日に鳴り物入りでデビューした「はやぶさ」(E5系)については、東北新幹線全線がつながらないことには東京でお目にかかれないため、また違った形で震災の影響を感じる日々が続いていた。それ故、4月29日に「あきた」「はやて」の併結が走るのを見て胸を打たれるのも、30日に久々に「はやぶさ」が走り行くのを眺めて唸ってしまうのも自分としてはもっともな話。鉄道分野における関心として車両は二の次(一は鉄道地理)なのだが、今回ばかりはそうも言ってられなかった、ということになる。

 昨年12月4日の八戸〜新青森の開業日には、都内某所(?)で新青森からの一番列車を待ち構えるも、見事に空振り。聞けばその「はやて12号」、盛岡で「こまち12号」と併結するのに手間取って遅れたんだそうで、予定時刻に現われたMaxときか何かを撮って、Youtube文末参照に載せて、ツッコミを受ける始末。初日につまずいた東北新幹線の全線開業だったが、その後、速達列車のはやぶさのデビュー当日は大過なく(少なくとも筆者がこれ(→同じく文末)を撮影できた時間までは?!)、3月12日の九州新幹線の全線開業により、新青森〜鹿児島中央が新幹線でつながることで面目躍如、となる筈だった。が、はやぶさが走り始めて1週間というところでの大地震である。つながって速くなって、さらに北から南・南から北・・・。記念すべき日の前日にそれは幻となってしまった。それからも動いたり止まったり... 部分的に復旧しても、強い余震、停電、架線事故などで運転見合わせが相次ぐ。何かと話題に事欠かないのが最近の東北新幹線。今回はいい方の話がちょうど出たところなので、まとめを兼ねて採り上げることにしたという訳である。

 5月1日、改めて近くで撮影。はやぶさ501号 新青森行き。

 日付別に復旧状況がわかるサイトがある。「応援しよう!東北の鉄道(復旧状況)」である。その中から東北・山形・秋田の各新幹線に限って3.11後の動きを追ってみたら次のようになった。関連する画像や筆者の動向も合わせてご紹介する。

日付

区間

関連ニュース等

  • 3月15日(火)復旧

東北新幹線 東京〜那須塩原間(157.8km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]

  • 3月18日(金)復旧

秋田新幹線 盛岡〜秋田間(127.3km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]

  • 3月22日(火)復旧

東北新幹線 盛岡〜新青森間(178.4km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]

  • 3月31日(木)復旧

山形新幹線 福島〜新庄間(148.6km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]

4月7日(木) 23:32

最大震度 6強(38゜12.2'N 141゜55.2'E)

[JR東日本](PDF)

 この地震で、復旧した区間の一部が再び運休に

  • 4月11日(月)再復旧

山形新幹線 福島〜新庄間(148.6km)

[鉄道コム]

  • 4月12日(火)復旧

東北新幹線 那須塩原〜福島間(115km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]社会旅行

 東京〜福島が再開したことで、福島から先、山形新幹線もつながった。13日に東京駅を訪れ、撮った行先案内がこれ。ここに「福島」と表示されるのは、24日までの期間限定。

 期間限定ダイヤの一部。仙台までは新幹線リレー号と臨時快速(福島・白石・仙台に停車)に加え、快速「仙台シティラビット」(福島・東福島・伊達・桑折・藤田・白石・大河原・船岡・槻木・岩沼・名取・仙台に停車)が結んだ。仙台までの運賃・福島までの特急料金という設定だった。

  • 4月13日(水)再復旧

東北新幹線 盛岡〜新青森間(178.4km)

[鉄道コム]

 16日には、130円の入場券を買い足して、新幹線ホームへ。(15時半に入場)

 14時過ぎ、新幹線改札近くで撮影。東北・山形・上越・長野共通の表示で、福島行きが2つ続く形になっているのもまた珍しいことだが、ダイヤが乱れればこういうことはままある。

 当然のことながら、この実物を東京駅で再び見られるのはまだ先の話

 15:36発 やまびこ471号「福島」行き

 その22番線で撮影

 隣の23番線には、これまたご無沙汰だった山形新幹線(つばさ111号)が

 やまびこが各駅停車なのに対し、つばさは小山・新白河を通過

 

  • 4月23日(土)復旧

東北新幹線 一ノ関〜盛岡間(90.2km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]

  • 4月25日(月)復旧

東北新幹線 福島〜仙台間(79km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]

  • 4月29日(祝)復旧

東北新幹線 仙台〜一ノ関間(93.3km)

[鉄道コム] [アサヒ・コム]社会旅行

 他線・他社線ではまだまだ復旧途上だが、山形・秋田・東北の各新幹線は、29日時点で復旧率100%になった

(参考)4月29日からの臨時ダイヤ

 当初は見込みが立たなかったところ、5月初め、4月30日とその再開見込みの日程は徐々に早まり、見事、ゴールデンウィーク初日に間に合った。四十九日が経った後、というのがまた巡り合わせのようにも思う。東北方面へ行く新幹線を見かけたら、今まで以上に気持ちを込めて見送るとしよう。

 せっかくなので、東北新幹線に関連した画像をいくつか。

 田端駅を出てすぐ。「ふれあい橋」から上野方面を望むと、新幹線はこの角度で見ることができる。

 

 1月17日、所用で大宮に来たところ、新幹線改札付近は大わらわ。ディスプレイ上は「システム故障」と出ている。運行管理システム「COSMOS」が人的なミスで不具合を起こしたためというが、内実は「運行担当部門がシステム表示の仕組みを知らされておらず、不具合発生と誤解したためだった」とのこと。もともとは降雪によるポイント故障だった訳だが、故障→ダイヤ変更→修正必要箇所増加→システム上限の修正数オーバー→上限云々を知っていればおそらく違う対応が可能だったが、それができなかったためダウン・・・ システム部門と運行担当部門との情報共有ができていなかったのが原因ということになる。

 

 東京駅の丸の内側地下にある動輪広場にて。「東北新幹線E5系はやぶさ『グランクラス』紹介イベント」(→PDFが4日間限定(2/3〜6)で開かれた。晴れて運行再開となった訳だが、この座席に乗って被災地近くを通るのは気が引けるかも知れない。

 

思いつき動画集〜首都圏各線「思いつき動画集〜首都圏各線」より東北新幹線関連

 

 

 

 

 

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