随筆「東京モノローグ2001」(5−6月期)
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第91話 十条 / 第90話 ファミリーレストランでの「べからず集」 / 第89話 500日 / 第88話 都市再編〜市町村合併考察

第91話 十条(2001.6.15→20)

 前回は第59話で地元赤羽について記した。テレビ東京「アド街ック天国(毎週土曜日21時〜)ではここ1年余り、赤羽を皮切りに、王子、川口、成増と北に目が向き始め、いい傾向が続いている。城北地区の皆さんの要望がきっと高いのだろう。今度はいよいよ、赤羽のお隣り、十条が登場することになりそうだ(北区でやっと3番目だが...)。

 あまりなじみはないかも知れないが、「東京モノローグ」をご覧の皆様の中で、十条で一押しのお店などをご存じであれば、ぜひ掲示板に載せていただきたい、と思う。
(十条の他、小樽、銀座4・5丁目、人形町、七里ヶ浜も掲示板に出ています。近在の方はぜひ推薦してみてください。)

 同番組のホームページに載っている過去のオンエア履歴では95〜96年の分が載っていないので、過去の新聞の縮刷版を紐解き、番組欄を調べ上げ、筆者独自で「どうしてここがまだ...」という街(23区内)をまとめてみたら、以下のような感じになった。5年間続いている番組だが、取り上げられていない街はまだまだある訳だ。

板橋(十条の隣町)、大塚、千石・白山、要町・千川、練馬・豊島園、早稲田、大久保、笹塚、豪徳寺、池尻大橋、祐天寺、戸越・中延、馬込、池上、神谷町、半蔵門、田端、綾瀬、堀切、船堀、東陽町、豊洲、晴海...

 何はともあれ、お隣り十条もめでたく東京の「街」としての仲間入り(あくまで同番組での話だが)が果たせる訳である。番組での取り上げ方も何となくわかってきたので、赤羽ほど的中しないかも知れないが、筆者独断の上位10位を書き連ねておこうと思う。

※エリア(地名)としては、十条仲原、上十条、十条台、中十条、東十条といった十条ラインアップで十分だろう(地図で眺めると結構広い!)。王子編できちんと取り上げられなかった「名主の滝」は十条と名の付かない「岸町」にあるので微妙だが、岸町もエリアとして入るなら、上位に来るものと思われる。


1.十条銀座商店街

 帰宅途中に小腹が減るとフラっと降りて、この通りにあるどんぶり屋さんのお世話になる筆者だが、十条銀座入った手前で事足りてしまうので、ここを熟知している訳ではない。総じて庶民的かつバラエティに富んだ店々が軒を連ねていることはわかっているので、大変魅力的なのだが、通りが長いこともあって、なかなか奥まで足が伸びなかったのである。とは言え、

 オンエア前に探索しておかないと、と思い立ち、先の土曜日の夕方、久しぶりに終点まで歩いてみた。平日の夜とは大違いで賑やかなこと! 自動車が通らないので闊歩できるのだが、車がない分、自転車の往来が激しいため、カッポカッポ...といった感じ。安値のスーパーや100円ショップが目立つのが一つの特徴と言えそうだ。
(地元有名店である喫茶「花子さん」、日本そば「武蔵野」は単独での紹介ではなく、この「十条銀座」の括りで取り上げられるような気がしている。まだ入ったことがないので、オンエアされる(=混雑する)前に押さえておきたいと思う。) 十条と言えばここを置いて他にないだろう。

2.陸上自衛隊十条駐屯地

 赤羽には元十条駐屯地があるが、現役の十条駐屯地は当然ながら十条にある。面積が広いので筆者的には2位。

3.篠原演芸場・演芸場通り

 いわゆる大衆演劇の老舗である。行ったことはなくとも、名前を聞いたことのある人は多い筈。「アド街」的には上位ネタだろう。

4.東京家政大学

 朝の埼京線の混雑はハンパじゃないが、上り電車に乗っていて十条に着くと、とたんに乗客が減ることがある(乗っている場所によるが)。降車するのは東京家政大学の女学生。線路沿いに大挙して登校する光景は圧巻である。

5.十条富士塚

 例えば、王子方面から自転車などで赤羽に帰る時、飛鳥山と同じくらいの標高のまま(つまり坂を下りない)で走れるルートが、京浜東北線沿い西側にある。その道は旧街道然としていて趣深く大変お気に入りなのだが、沿道にあって、その佇まいを象徴しているのがこの富士塚である。小高くなった塚の部分は、かつて古墳だったそうだが、今は鳥居や鎮守の森が塚を覆うような形になっていて、古墳だったことなど知る由もない。

6.朝鮮高級中級学校

 十条を歩いていると、時折、朝鮮語会話が聞こえてくる。チマチョゴリの生徒さんを見かけるのも十条ならでは。

7.青いパパイヤ(du du xanh)

 都内では珍しいベトナムレストランである。店自体のホームページはないが、「青いパパイヤ」で検索をかけると、その情報の多いこと(映画「青いパパイヤの香り」も多数ヒットするので紛らわしいが)。 もっと上位に来るかも知れないが、まだ入ったことのない筆者としては、7位。(席数が限られている上、人気店なので、予約しないと入れないようだ。)

8.石神井川

 埼京線がこの石神井川を跨ぐ辺りは、どっちを見ても桜並木が続いている。桜の季節にここを通る時、車窓からの眺めは見逃せない。

9.鳥大(とりだい)

 先の土曜日に探索した際、行列ができていて驚いたのがこのお店。惣菜屋さんだが、豚まんが有名らしく、テレビ取材も多いようだ。

10.帝京大学

 「学校が多い街=十条」を裏付ける存在、といったところか。


 という訳で、先行してお届けした「十条10名所」、オンエアではどう出るか、またまたお楽しみである。

第90話 ファミリーレストランでの「べからず集」(2001.6.1→10)

 第60話第75話では鉄道でのマナー違反例について言及した。今回は「べからず集」第3弾としてファミリーレストラン編である。筆者独断でランク付けして紹介する。法に触れる行為や、いわゆる迷惑行為は書くまでもないので除外する。

 まずは10位から。
*首都圏のいわゆるフランチャイズ系ファミリーレストランでの場合を想定。


10.支払いでのタイムロス

 ファミリーレストラン(以下、ファミレス)でも混雑時は会計待ちの列ができることがある。第75話同様、駅の券売機、スーパーやコンビニ、ファーストフード店、各種施設のチケット売場等々、列を作って勘定する場面に共通して言えることだが、自分の順番が来る前に予め財布やら、小銭などを用意しておかない人が案外多いことに気が付く。ましてファミレスではPOS伝票が当たり前な訳で、伝票を見れば金額が一目瞭然なのだから、支払いに行く前にある程度の用意は可能な筈である。気を付けたいものだ。

 グループ客の場合、会計幹事が名乗り出て、その人がしっかりしていれば全く問題ないが、幹事不在の場合、その場で「じゃあ個別会計で」なんてことになると目も当てられない。筆者は会計待ちがいないことを確認しつつ、額面通りか額面近似のお金を用意して、支払いに行くことにしている。


9.順番待ちの席を譲らない

 混雑時は会計だけでなく、席に着くにも順番待ちの列ができる。順番通りに案内されないことがないよう、「お名前、人数、禁煙・喫煙の別」などを自分で記入するか、店員に申告して書いてもらうのが一般的なので、順番飛ばしや割り込みに関するトラブルはないが、問題は順番待ち用の席の譲り方・詰め方である。直線的に待ち席が並んでいる場合は、先客が席に案内されると大方順序よく詰まっていくのでいいのだが、待機場所が不明確、かつ順番待ちの席がコの字形やハの字形になっている場合などは、一度腰掛けた人は動くことが少なく、名前を呼ばれるまでそのまま、というケースが多々ある。たまたま近くのイスが空いたので後から来た人が座ってしまう、となると優先順位が崩れ、公平性を欠く話になる。これは店側で「順番待ちの方向を示す」「空いたら順に詰める旨、案内表示する」といった配慮が必要なところではあるが、後から来た人は近くが空いたとしても、立って待つのがマナー、というものだろう。(もちろん、電車内の優先席と同じような発想で席を譲ることも留意したいところではある。)


8.オーダー変更

 ろくにメニューを見ないで、適当に注文して、店員が聞き返す(内容を確認する)のに対して返事して決める(例:「サラダある?」→「○○サラダ、△△サラダ...とありますが」→「じゃあ最後の××サラダ」→「ドレッシングは◎◎・□□・◇◇とありますが」→「◇◇でいいや」→「...(--)」 *こういう場合、えてして最後に挙がったものが選択される)、という不躾なのも考えものだが、店全体の効率を悪化させる行為に「オーダーの中途変更」がある。適当に注文しておいて、出てきたものを見てから変更、というのはもってのほかだが、他のテーブルを見て「あっちが良さそうだから変更」というのもどうかと思う。早めに申告するなら何とかなるだろうが、遅かれ早かれPOS打ちする手間(キャンセル→追加・変更)が増えることには変わらない。些細な変更であっても店員や厨房に与える影響は小さくないだろう。ひいては他のお客にも時間的影響が出ることを心したい。


7.卓上小物(調味料除く)のムダ遣い

 水やスープをこぼしてしまう人はそもそも行儀がよろしくない故、それを拭く時の節操もよろしくないようだ。紙ナプキンはこぼしたものを拭く用という訳ではないのに、それを鷲づかみにして使う人を見かける。こどもがこぼしてしまった場合は致し方ない面もあるが、親としては必要最低限のナプキンでそれを拭き取る術をその場で我が子に示してもらいたいものである。(ここで親が大量のナプキンを使うようなことだと、子がそれを真似る・良しとしてしまう、のは言うまでもない!)

 卓上にあるとついつい手が出てしまうものがもう一つある。楊枝は男女を問わず特にご年配の方がよく利用するようだが、ふと見遣ると一人で2本3本消費しているという例がままある。歯肉を刺激したり、歯周病を誘発することもあろうから、本数もさることながら程々にしたいものだ。


6.なぜかなかなか帰らない

 例えば筆者が席に着いた時点ですでに食べ終わっていて、筆者が食べ終え、出ようとした時にまだ居残っている人を時折見かける。グループの場合は後述の2.の例に従い、目的を履き違えているからなかなか帰らないのももっともなのであるが、単独のお客で特に何かをするでもなく延々と粘っている、というのはどういう理由によるのだろう?

 空いている時なら許されるだろうが、混雑時、しかも四人掛けの席で一人の客が占有する、というのは困りものである。
(後述4.の場合はもっと困るが...) 「コーヒーお替り自由」タイプの店では言い訳できるが、ファミレスであっても、相応の公共性は保ちたい。他のお客にも時間と機会を譲るべきと思う。


5.煙害(喫煙席→禁煙席)

 ファミレスでは分煙がだいぶ進んではいるものの、禁煙席と喫煙席の境界があいまいな(というよりパーテーションが甘い)部分が結構ある。禁煙席指定の筆者の場合、同じ禁煙席でも喫煙席から遠い位置を選ぶようにしているが、やむなく喫煙席近くで辛抱することもある。その喫煙席に誰も来ない場合、又は良心的な喫煙者が座った場合はいいのだが、隣りが禁煙席と知ってか知らずか、煙が禁煙席に流れ込むようにモクモクと排出する輩がいる。せっかくの分煙である。非喫煙者への配慮を考えてほしいものだ。

 *尚、禁煙席のあり方についてはいずれ一話使って論考するつもりである。


4.パソコン、書き物 etc...

 目撃例はあまりないが、最近とあるファミレスで「長時間のパソコンや書き物はご遠慮」といった掲示を見かけるようになった。パソコンが軽量化し、持ち運んで作業しやすくなった(バッテリの時間も延びた)分、快適な環境でコーヒーを片手にカタカタやるのが流行ってきたんだろう。緊急性を伴う実作業での使用ならまだしも、単なる見栄や恰好でこれをやられたのでは、店としてもたまらない。原稿書きや採譜など、書き物も然り。6.同様、空いている時なら大目に見られようが、混雑時はご遠慮願いたいものだ。


3.こども放置 VS こども叱責

 ファミレスでの代表的光景と言えば、高校生グループ、若者グループ、そして親子連れ(母子)グループといったところか。親子連れで目に余るのは、親グループと子グループに分かれてしまった時だろう。親はおしゃべりに夢中、子ははしゃぐのに夢中。もう誰も止められない。w(--)w ファミレスは親どうしの会話の解放区ではない筈だ。こどもを放置せず、親子一緒に会話を楽しんでこそ「ファミリーレストラン」としても本望だろう。(双方の会話シーンと言ったら、ひどい場合は子がチョンボした時くらいなものである。)

 一方、一般的な家族単位の親子連れの場合、会話を楽しむというよりは、やはり何か失態を演じてしまった時
(コップをひっくり返す、食べ物をこぼす等)に子を叱るシーンの方が多いことがある。子としては不慣れであったり、集中力が足りないこともあるだろうが、親にかばってほしい時に本能的にやってしまう可能性も否めない。会話が充実していれば自ずと失態も減るのではいか、と思うのである。その他これまでに、母娘の2人連れで、延々と娘を叱り続けていたケース(小さい娘さんは涙をためつつもずっとこらえていた)、お受験を控えてのこと、両親が娘にテキストを演習させながら、ちょっとミスが出るとそれを執拗に責めるケース、などを目撃してきた。楽しいはずのファミレスがこれではその子にとって修羅場になってしまう。将来、ファミレス嫌いになってしまうばかりか、仮にその子が親になった時、子に同じ処遇をしかねないのではないかと案じてしまうのであった。ともあれ子を叱責するシーンは周囲のお客にも快いものではない。場を弁えてほしい。


2.喧騒(ダベリ、携帯会話)

 親どうしの会話も時として喧騒のもとだが、やはり高校生、若者グループの騒々しさは比類を見ない。会話を楽しむ、という点では決して悪く思わないが、度を過ぎたおしゃべりや談笑はいわゆる「ダベリ」の領域に属し、周りに害となり得る。それだけならまだしも理解に苦しむのが、その場にいない人間との(携帯を使った)会話をその場へ持ち込むことである。目の前に話し相手がいるのに、なぜそこにいない人とわざわざ会話する必要があるんだろう? その場にいる人間どうしの関係の希薄さや表面性を感じる。(携帯を使ってメールやチャットに興じる奴もいる。彼等にとって「場」とは何ナノだろう?)

 6.4.の帰らない系の人たちとは違う意味で彼等もなかなか帰らない。とりとめなく、軽佻なやりとりが交わされるばかりである。そしてこの場では悪いことに次記のワースト1.に通じる「べからず」も兼ねている。これは客を甘やかす店側の姿勢(年少者にも敬語で接さざるを得ない矛盾)も問われるところだろう。


 *この「客の甘え・甘やかし」については別の機会でじっくり考えてみようと思うので、今回はここまで。


1.分不相応な注文(食べ残し・飲み残し)

 さてさて何より許し難いのは、自分の「分」を超えた食事・飲み物の注文及びそれに伴う食べ残し・飲み残しである。金を払えばそれでいい、という生易しいものではない。食品や飲料の残滓が環境に与える影響、食糧の生産・輸入に要する社会的コスト、調理・提供する店側のコスト等々を鑑みれば、決して安易に残せない筈である。もちろん口に合わないとか、体質的に受け容れないとか、予見できない事情もあるだろう。しかし、写真付きでカロリー表示もあって、使っている食材も明確なファミレスでのメニューに従えば、分に相応な注文は十分可能だろう。お替り自由・食べ放題・飲み放題は店側がリスク負担すべきサービスとも思えるが、それとて社会的な負担を考えつつ、本来自らでブレーキをかけるべきものである。多量の食べ残し・飲み残しについて追加料金を賦課する店もあるが、抑止効果は疑わしい。はじめから自分の体と相談して、適切な量・食材を注文したいものである。(農水省の食品ロス統計調査に基づく喚起や厚生労働省の食品リサイクル法はあくまで事後の話である。食べ残し・飲み残しを元から抑制する思想を並行して説く必要を強く感じる。)

 ※「べからず集」シリーズ、次回は第105話に起稿する予定です。

第89話 500日(2001.5.15)

 いわゆる電子手帳が出始めた当初、住所録、スケジュール管理、辞書等の機能を使うべく筆者が買ったのは、C社の「DK−5000」という代物である。買ってから実に10年以上経っているので、現在出回っている電子手帳とは比べるべくもないが、筆者的にはまだまだ重宝である。確かにここ数年間、常時携帯することはなくなったが、この「DK−5000」を手放せないには相応の理由がある。その一つには「暦日日数計算」機能。おそらくネット上では、これと同様の計算・検索ができるサイトもあるとは思うが、卓上で手軽に調べられるところが魅力である。第51話などで活躍)

 誕生日はふつう、年を経て、暦年の同じ日が来た時に人はお祝いする。つまり「○○才の誕生日、おめでとう」とあくまで年単位での祝し方である。ところがこの暦日日数計算では、○○才(年)おめでとう、の他に「誕生から○○○日、おめでとう」の概念が提案できる。応用するなら、ご結婚○○○日、ご就職○○○日、さらには「あなたと私が出会ってから○○○日」「ここに移り住んでから○○○日」も可能。つまり、節目節目を経過日数で実感してもらえる、という寸法だ。

 誕生日や記念日のデータがあれば、その日から起算して○○○日にお祝いメールなどを送ることが可能になる。予め、起算日となる日付を登録しておいて、本人の希望で○○○日
(例えば100日後、500日後、1000日後...)をブックマークすれば、その人にとっての記念日を増やすこともできる。回顧物や追跡報道関係では「あれから○○年」というのはよく見るが、日数の重さを実感してもらう意味では、「あれから○○○日」というのもインパクトがあるだろう。時間を定量的に把握する上でも、この暦日日数計算は結構大事な概念だと筆者は考えている。

 日数記念日に当て込んで、何か商売を考える輩も出るかも知れない。だが、いろんな日付を基準として、経過日数を記録したり、代行計算したり、といった要素も含めて、これを暦日ビジネスと呼べるなら、総じてイイ話なのではなかろうか。

 電子手帳についての話はさておき、今回のタイトルは「500日」。何が500日かと言うと、実に2000年代最初の日、2000年1月1日
第56話から数えて、2001年5月15日がちょうど500日!だったのである。偶然と言えば偶然だが、ネタにイマイチ恵まれなかった?!この2週間にとって、好都合な「500日」であった。2000年になってから、そして21世紀になってから、公私とも、また国内外でもいろいろなことがありましたが、皆さんにとってこの500日、早かったでしょうか、遅かったでしょうか?

 ちなみに、その2001年1月1日を起点として、それぞれ計算してみたら、次のようになった。皆さんの誕生日か何かがあれば、ある意味、おめでたいですね。

+1000日:

2002年 9月27日(金)

+1500日:

2004年 2月 9日(月)

+2000日:

2005年 6月23日(木)

+2500日:

2006年11月 5日(日)

 逆に、本日5月15日を起点にして、溯ってみたのが下記。

1000日前:1998年8月19日(水)

 この日は、北朝鮮で金正日氏が主席就任し、甲子園では延長17回、3時間37分の熱戦で、横浜高校の松坂が250球を投げ貫き、PLに勝った、あの日である。

筆者談)会社の帰りに神宮球場へ行って、ヤクルト×中日の19回戦を観戦した日。確か中日が逆転勝ちして、喜々として帰ったと記憶している。

 

1500日前:1997年4月6日(日)

 この日、ペルーの日本大使公邸占拠事件はまだ解決していなかった。

筆者談)第38話等で書いた、マンション管理組合。その総会(第2期)があった日。(筆者はその翌年度の第3期の理事でした。)

 

2000日前:1995年11月23日(木)

 記憶している人も多いだろう。この日はWindows95の日本語版が一斉発売された日である。つまり5月15日は「Win95発売 2000日記念日」という訳だ。マイクロソフト社はこのこと、わかっているだろうか?

筆者談)この日の筆者は、社員向けのボランティア体験講座で、覚えたてのネイチャーゲームやら、オリジナル「地球を救う方法」検討会などの講師(僭越ながら)をやらせてもらったりしていた。


【余談と次回予告】

 来る5月18日で、入社してから3700日を迎えます。365で割ればわかる通り、勤続10年経ったことになります。ありがたいことに、10年経ったことで「リフレッシュ休暇」なるものを取得できる身分になり、早速、長期の休みをいただき、北イタリア・スイス・パリへ行くことにしました。次回第90話を書く辺りも旅行中のため、次話は帰国後 6月10日、第91話 6月20日、第92話 7月1日、と変則発行することに致します。予めご了承ください。

第88話 都市再編(2001.5.1)

 第17話で埼玉県の新都市誕生について少しだけ触れた。あれから3年経って、いよいよ浦和・大宮・与野の三市合併が実現した。「さいたま市」の誕生である。隣県に100万都市ができるとなると、誇らしい面もあるが、その大都市と東京を結ぶ鉄道や道路が、他の政令指定都市(横浜・川崎・千葉)と比べるとまだ見劣りするのは否めず、喜び半ば、といったところ。それでも、合併でいきなり人口103万人というのは、無理やりくっつけて、やっとこさ90万人とかの都市よりは、堂々たるもので小気味いい。北九州、仙台、千葉よりも多くなるというから、つまり日本で10番目の都市として名を連ねたことになる。

 政令指定都市に移行すべく、今後2年間で諸処の準備が進められる。いくつできるか不明だが、2年後には新たに「区」が生まれることになる。同市の住民は、今住んでいるところがどんな名前の区になるか、専らの関心事だろう。浦和・大宮・与野の旧市名は何らかの形で残ることになるだろうが、特に浦和は駅名を見てわかる通り、もともと個性的な地名がない。これで東浦和区、西浦和区、南浦和区、北浦和区なんてやったら、住民は「またか!」と絶句してしまうだろう。駒場区、美園区、見沼区、などができることを大いに期待したいところである。


 さて巷では、自治省の音頭取りにもよるだろうが、合併話があちこちで盛り上がっているようだ。中小の市や町村が一緒になって、一つの都市となるのは、過疎化を抑えたり、共通の行政サービスを効率的に展開したり、地域の拠点として、県を結ぶネットワークを形成する意味で有意義だろう。しかし、県都を立派にして、誇れる郷里にしよう、という話については、いささか解せないものも感じる。例えば、前橋と高崎、静岡と清水などについては、100万都市化の目論見もあるようで、ちょっと大げさな印象を受ける。仮にそうした一大県都ができた場合、周囲との差が益々広がり、同じ県内の人口バランスを歪めてしまうことも考えられなくはない。(さいたま市もその一例と言えなくもないが、首都圏の機能を分担する、という点では意味がなくはない?)

 筆者が記憶している範囲(80年代以降)で新たに誕生した「市」を列挙してみると、以下のような感じになった。(昔から、町から市に「昇格」することを通じて、どの地域が日本で熱いかを探っていたため、僭越ながらこのように覚えている訳だが、多少の記憶違いがあるかも知れない。) ご覧になってわかる通り、いずれも大都市(政令指定都市)の周り、あるいは首都圏・関西圏のベッドタウンとしての成長に伴うもの、そして周囲との合併により、言わば自力で昇格を果たしたもの、といくつかパターンがあるようだ。逆を言うと、これ以外の県
(そして大都市以外の地域)では、進展的要素が少ない(既存の都市の地盤沈下や一層の過疎化が起きている)ことが窺えなくもない。

都道府県名

最近10年間で誕生した都市
(←左ほど最近)

10年以上前に誕生した都市
(市制施行年は不明)

北海道

石狩市、北広島市

 

茨城県

潮来市、鹿嶋市、ひたちなか市

つくば市、牛久市

埼玉県

吉川市、日高市、鶴ヶ島市

幸手市

千葉県

白井市、印西市、八街市、袖ヶ浦市

四街道市、浦安市

東京都

西東京市、あきる野市、羽村市

 

愛知県

日進市

 

岐阜県

 

可児市

京都府

京田辺市

八幡市

大阪府

阪南市

大阪狭山市

奈良県

香芝市

 

兵庫県

篠山市

 

広島県

 

廿日市市、東広島市

福岡県

古賀市、前原市

宗像市、太宰府市

 5万人を超えたところで市制が敷かれるので、これら最近の新市はいずれも5万人超。県内有数の大都市に成長しているところもいくつかある。その一方で、5万人を割り込んだ、言わば要件に満たない都市も昔から数多く存在するのも事実(今年4月時点で672ある市のうち224が5万人未満。実に3分の1に上る!)。「町」の方がその隣りの「市」よりも人口が多い、という逆転現象も多いようだ(4万人以上の町は全国に31)。人口規模が全てではないだろうが、隣町が自分の住む市よりも大きい、というのもいたたまれないだろう。住民がその都市に愛着や誇りを持ってもらうためにも5万人を割り込んだ時点で何らかの前向きな策がとられてもいいように思う。

 既得権擁護というか、一度「市」という格が付くと、それを降ろす訳にいかないのが、現行の制度の矛盾か、限界か... 相撲の世界では降格がある。鉄道の優等列車停車駅
第41話も既得権が多いながらも時には降格がある。市制に関しても、降格とまでは言わずとも、5万人を割った時点で、経過措置としてその後10年間の間に合併協議会を設けつつ、あくまで住民主導でその人口規模を維持できるような策を考えてもらうのもいいだろう。

 ついでに、国土地理院の「市町村の廃置分合 予定・目標」を見てみたら、今年新たな都市がまた一つ誕生することがわかった。滋賀県南部、草津と守山の隣にある栗東町。秋にも市に昇格する。ここは米原と京都の中間に位置する訳ではないのだが、いずれ新幹線の駅もできるようだし、まさに今が旬の街である。まさか、大津・草津・守山・栗東と合併して大県都を作るための布石、ということはないとは思うけど...


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