第137話 タクシー地名考〜羽田空港編(2003.5.15)
第87話から早くも2年(50話分)が経ってしまった。何でも8月5日がタクシーの日だそうだから、それにちなんででも良かったのだが、前回調査と季節的に同じくらいの方が多少は比較材料になっていいだろう、てなもんで、5月11日の日曜日、わざわざ羽田空港まで出かけていって、タクシーの地名(営業所名)調査を敢行してきた。(通常、東京モノローグではネタ書きのために出かけたりしない(何かのついでに書くのが慣わし?)ので、今回は極めて異例である。それだけ身近なネタが不足してきたのかも。) 成田空港に行ったなら、5月20日が開港記念日なので、多少は因果もありそうなのだが、残念ながら羽田は8月25日が開港記念日。そういう意味でもイマイチ必然性のない話題なのだが、まぁたまには閑話休題ということで。
喫煙所がなくなって、快適になった京急品川駅に似つかわしく、快適そうな列車がすべり込んできた。初めてお目にかかる、この"C-Flyer"という編成、ちょうど空港行きの特急だったので、実にタイムリーだった。(これで単に空港に行くだけ、という理由付けは回避できた?) 14:40には羽田空港に到着。うろうろ展望デッキなどに行っていたら、おっと間もなく15時! どうせ調べるなら定時からと思っていたが、エスカレーターのからくりで、1Fの到着ロビーに出るのに思いがけず時間がかかり、定時スタートはNG。
前回は待機中のタクシーをざっと調べれば事足りたが、空港では勝手が違った。待機できるスペースが限られているため、入れ替わり立ち代りで追いかけ続けなければならないのである。15:03にANA・ANK側のタクシー乗り場(17番)に着いたが、すでに何台か動いている最中。あちゃー(+_+)、と思ったが、よく見るとお客の人数はまばら。1台は調べそこなったが、その後は全く問題なく、定点観察することができた。(という訳で、17番乗り場は、15:30までの27分間、調べることにして、もう一方のJAL・JAS側は15:33〜16:00で同じく27分間、調べる設定にした。)
以下、営業所名50音順 + 社名略称 (○○交通・○○自動車の場合、○○部分のみ記載)の50音順で一覧化してみる。 *注)( )数字は台数。( )がないものは1台。
◎ 5月11日(日) 15:03〜15:30、羽田空港1F−17番乗り場を出発したタクシー
営業所名 |
社名 |
赤羽 |
新日本 |
足立 |
ダイヤ |
池上 |
都南 |
板橋 |
日興 |
荏原 |
個人 |
大森 |
EM自交(3) |
蒲田 |
小田急、個人、平和(3) |
港南 |
国光 |
小岩 |
個人 |
石神井 |
個人 |
砂町 |
東京無線 |
千住 |
東交自 |
深川 |
大和 |
練馬 |
個人(2) |
代々木 |
東京無線 |
*これまで23区内を走るタクシーの地名を結構意識して見てきたが、[荏原](品川区)は初めて見た。それにしても、赤羽、板橋のタクシーには意地のようなものを感じる。
さて困ったのは、タクシー乗り場前の空港出入口の両翼が喫煙スペースになっていて、調べている間、煙害に遭ってしまうこと。せっかく施行された健康増進法(受動喫煙防止)だが、首都圏私鉄は敏感ながら、空港に至っては対応が遅れているようである。仕方がないので、出入口の内側に引っ込んで、遠巻きに調べる筆者なのであった。(だが何台かまとめて動きがあると、さすがに追いかけきれないので、あわてて外に出て、調べ直すことに。) 乗り場には高級ホテル同様、タクシー案内専門の若い女性スタッフが付いているが、さっきからクリップボードを持った変な調査員が出たり入ったりしているのを不審に思ったことは間違いないだろう。(^^;
飛行機の到着にムラがあるせいか、タクシー待ちの客の列にはかなりバラつきがあった。日曜日の午後を狙ってはみたものの、思ったよりも乗客が少ない、というのが正直なところ。単に利用客が少ないせいかも知れないが、結局27分間で22台。1分に1台の割合で動いていないことがわかった。予想通り、都内のあちこちからやって来ることは確かだったが、台数的には意外な感じ。もっともタクシー側もその辺は見透かしているようで、客がいないと見るや、乗り場には付けずに、空港内道路をぐるぐる廻って、乗客の列が目に留まるとタクシー列に加わる、ということをやっているようだ。利用実態に合わせての動きだとは思うが、タクシーが少ない、と見られて乗客が敬遠する、なんてことがあれば機会損失だろう。待機スペースが課題だが、まずはタクシー行列ができてた方が利用客も増えるかも知れない。(だいたい空港内をぐるぐるやっている際のエネルギーロスはどう考えるんだろう?)
ちなみに、15:19〜15:27までの8分間は、乗客不在でタクシーに動きなし。運転手のおじさんも待ちぼうけ状態で、女性スタッフと会話してたりなんかして... 何とも長閑な話である。
JAL・JAS側(3番)乗り場での27分間の状況は以下の通り。どうも千住のタクシーはさっき17番を出発したタクシーのようである。前回の調査ではわからなかったが、今回のように1時間かけて調べると、同じタクシーに出くわすこともある訳だ。
◎ 5月11日(日) 15:33〜16:00、羽田空港1F−3番乗り場を出発したタクシー
営業所名 |
社名 |
足立 |
中央 |
大森 |
EM自交 |
荻窪 |
東京無線 |
蒲田 |
個人、日新、平和 |
錦糸町 |
東京無線 |
江東 |
イエロー |
下落合 |
安全 |
千住 |
東交自 |
玉川 |
ビゲスト |
三鷹 |
東京無線 |
目黒 |
京王 |
*城南地区のタクシーが案外少ない。稼ぐエリアが違うのかも知れない。
結果、こっちは何と13台。約2分に1台のペースである。15:38前後にはタクシー0台、なんていう状況も発生。乗り場に寄り付かない通過タクシーは何台も見かけたのに...
女性スタッフは30分交代のようである。同じくこっちも16時定刻に引き上げ、あとは到着ロビーとかANAのアンテナショップとかを見て廻って、再び17番乗り場へ。(相変わらずタクシーは閑古鳥。) ちょうどその隣りの18番から蒲田駅行きの京急バスが出るところだったので、それに乗り込む。往路の颯爽とした特急列車とは打って変わって、帰途は羽田の沖合いや本羽田の下町を眺めながら、ゆったりとバスに揺られる筆者だった。
...次回のタクシー地名考は、東京か新宿か? お楽しみに。 |