第344話 2011年10大ニュース(2012.1.1)
新年あけましておめでとうございます。毎年恒例のおさらいモノローグです。
2011年を激動と評する一面があるとすれば、それに呼応するようなところがあったのは確か。何はともあれ、無事に過ごせたことへの感謝がまずあって、振り返りはそれから、という点でもいつもとちょっと違うような... ま、どうぞご一読の程を。
第202話時点では、とりあえず脱NTTを果たしたところで、電話:KDDI、インターネット:ファイバービットという二社体制はそのままだった。2011年は、家庭内LANをしっかり組む必要が生じるも、中古のスイッチング・ハブではどうにも具合が良くなく、何か手を打とうと考えていた折にauのインターネットサービスがマンションに入ってきてくれた。「これだ!」ということで早速、手続き。auから届いた「VDSLモデム内蔵ホームゲートウェイ」なる装置が思いがけずスグレモノで、LANのソケットが4つ付いているため、その気になればネットワークプリンタやネットワークHDDも組める環境になった。今はハブ要らずで至って快適である。
いまだに、この違い(au one net/auひかり/au one)がすぐにわからなかったりするものの、とにかく電話もインターネットもauに一本化でき、クレジット扱いで請求も一括で済むようになった。ちなみに、サービス名は「auひかり/ADSL one/メタルプラス電話」、コース名は「auひかり マンション タイプV 個別2」である。
3.11を受け、筆者が関わる団体を含む共同事務所(市民運動全国センター)は半蔵門駅の南端から北端に移転することに。引越となれば出てくるのは大量の不要物で、各団体揃って書物や紙類がやたら多いものだから、その処分が延々と続くことになる。理想的な展開としては、【稀覯本の発掘と高値買取 → 良質な本の選り分けと買取(できれば店頭持込) → 買取が難しそうな本はまず有志で引取 → さらに引き取り手募集 → それでも残ったら専門施設や図書館などに寄贈 → 最終的にオフィス町内会(古紙として回収)】といったものだが、多少前後したり早まったりというのが実際。自分なりに手を尽くして、市民運動・市民活動関係は、北区NPO・ボランティアぷらざや東京ボランティア・市民活動センターへ、環境関係で傷みが少ないものはとにかく赤羽エコー広場館の本の部屋「ECO-DEN」へ、とスーツケースに詰め込んで行ったり来たりを繰り返した。「愛・地球博 地球市民村記録集」も残部が結構出てきたので、これは地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)へ。その他こまごました物品で廃棄扱いだったものを見定め(=買い手が付きそうなのを集め)てはフリーマーケットに出したり、オークションに出品したりと、とにかくリユース優先でフォローした。
PCやディスプレイも不要なのがチラホラ出てきたが、使えるようにするにはさすがに骨が折れるので、これは国内の買取業者(着払い可)に引き取ってもらった。(自宅にある分も同様に処分したが、買取価格を伴うものだったので、ちょっと得した気分である。) リユース or リサイクルと言うよりは、「搬出」と「排出」の一年だった気がする。
2010年は第309話のような豪雨があったが、2011年も8/26に局地的豪雨(左画像参照)、さらに9/21には台風15号直撃に伴う大雨、と大きなのが2つあった。その大水の中にいた、という点でまたインパクト大、ということで10大ニュースの一つに挙げた次第。あとは、第341話の通りである。
9/21は、午後に大塚の小学校で打合せがあったので、所用がてら池袋を経由。12時半の東口はこんな具合で大降りだった訳だが、これは序の口だった。(この時すでに下校モードの児童・生徒さんを多く見かけ、「早い?」と思ったものの、決して早いということはなかった・・・)
群馬県には、上信電鉄、上毛電鉄、わたらせ渓谷鐵道の3つのローカル私鉄があるが、群馬ゆえの距離(アクセスのしにくさ)、またはその運賃、あとはその目的地の多様さ、といった理由でなかなかご縁なく、上信電鉄に至っては一度も乗ったことがない、という状況だった。各社とも一日乗車券は出ているので、その気になれば乗り降りを極められなくはないのだが、どこか一つだけというのはもったいない。群馬に来たら、ハシゴしてでも、というのが筋だろう。
各社で出ているのは、「赤城南麓1日フリー切符」(1,300円)、「一日フリーきっぷ」(1,800円)、「一日全線フリー乗車券」(2,160円)だが、通年で出ているこれら一日乗車券は、やはり価格がそれなりなので、これを複数組み合わせるとなるとまたもったいない話になってくる。そんな悩める筆者に打ってつけなのが見つかった。「ぐんまワンデーパス」(→PDF)である。
7〜9月の3カ月限定だが、群馬県内の全ての鉄道に加え、栃木県にかかる一部の区間(JR両毛線の小俣〜小山、東武佐野線の田島〜佐野、わたらせ渓谷鐵道の原向〜足尾)もフリーという設定になっていて、言うことなし。それでお値段なんと1,900円!である。
知ってしまったからには行くしかない、ということで、7/13の佳日に敢行する。その履歴は、小泉町(#2552)〜南高崎(#2569)の通り。駅ログを作ったおかげで、この手の記録は本当に楽になった。(動画は、上毛電鉄 中央前橋で撮ったもの・・・「広瀬川と上毛電鉄700型」)
群馬県で乗り降りしておきたい主だった駅を挙げるとするなら、(JR吾妻線)中之条、長野原草津口、(JR上越線)土合、湯檜曽、(JR信越本線)安中、磯部、(JR両毛線)前橋大島、(東武各線)木崎、境町、新伊勢崎、茂林寺前、新桐生、藪塚、板倉東洋大前、(上信電鉄)上州福島、高崎商科大学前、東富岡、(上毛電鉄)大胡、粕川、城東、新里、(わたらせ渓谷鐵道)上神梅、花輪 といったところだろうか。(今夏再び!となるかどうか...)
ぐんまワンデーパスに比べればぐっとお高くなるが、考えようによってはリーズナブルなのがウィークエンドパス。このパスを使った体験モニターの旅に出たのは2010年末の話だが、そのツアーレポートがAll About「週末旅行」に載った、というのは2011年になってからなので、ここで取り上げることにした。
1/20に公開されるも、ツアー行程で出てくるJR飯山線が大雪だ地震だで、不通になってしまうこと多々につき、レポートした甲斐がなくなってしまったことは勿論だが、東北方面へ行かれた体験モニター各位のレポートも、要するに同じ(行くに行けないエリアばかり…)状態につき、公開後3カ月ほどでAll About「週末旅行」の括りごと閉鎖となってしまった。
残念ではあるが、一定の配慮あってのことなのだろう。All Aboutに載せたのは、これ(前編/後編)の抜粋。冗長かつ、「である」調だが、一つご笑覧いただければと思う。
何だかんだで8年以上のご縁というかご厄介というか、東アジア環境情報発伝所に関わってきた訳だが、団体ができて10年が経ったことの節目としていよいよNPO法人(特定非営利活動法人)にするという話になり、そのお膳立てなど(設立に要する書類の準備、設立総会後のフォロー、東京都への一連の申請etc.)をさせてもらった。
奇しくも3.11の前、3/5に設立総会を開くことができたのはよかったとして、肝心のその後の手続きが震災絡みで遅れ遅れになってしまったのが不覚というか不本意というか。ただ、事務所移転の話と重なる上では、その遅れ具合がちょうどよかった、という見方はある。団体所在地などは新しくなってからの方がいいのは自明(定款上に所在地を細かく載せるとするなら、尚のこと)。事務所も移り(6/12)、法人格も取得でき(10/27)、さぁて!という場面ではあるが、財政状況芳しくなく、出勤ままならない日々が続く。法人格ミニマムをいかに維持するかが課題? いや、それは本末転倒? 一つ確かなのは、「マネジメント」が問われている、ということである(半ば自問自答)。
第313話から引用するなら、2011年は「全国鉄道駅名一覧」の応用編の年になった。自作の駅名データベースをより高度化し、さまざまなアプローチができるようになったため、その試作を兼ねて「全国鉄道駅名雑学〜数えてみた」というのをブログ形式で公開。さらにこれを足がかりに、何らかの形ある媒体にすべく現在仕込んでいる最中である。
「全国鉄道駅名一覧」の方は、2011年7月時点で2011版として更新。一連の展開の端緒だった乗り降り記録帖「駅録」の方は、さらなる誤りが見つかったため、公開しているが非公開のような状況である。2011年度中の駅の推移(新駅:相見・吉川美南、廃駅:プレイピア白浜、廃線:十和田観光鉄道、長野電鉄屋代線)を見届け次第、一新しようと思う。
ちなみに乗り降り旅の方は、↑8.の群馬に加え、↓4.の関西を中心に100駅以上の上乗せができ、全国通算乗降駅数は2,650になった。東京都区内の602駅(筆者調べ)の全ての乗り降りを達成できたのも2011の特筆ネタである。(ラスト4駅は、つくばエクスプレスの六町と北千住、都電荒川線の荒川二丁目と荒川七丁目。この順番で12/27に乗り降りを果たし、完結! いずれ「駅ログ」に載せることになるが、この手の話は無論、東京モノローグネタでもある。一つお楽しみに。)
駅名と向き合う上でやはり大事なのは現場に足を運ぶ、というのがある。上記の5.と無理やり関係付けているようなところもあるが、2011年は7月と12月に大阪でちょっとした用件があったため、それに乗じて日程に余裕を持たせ、とにかく行けるところに行くというのを貫いた。7月は、太子橋今市(#2570)から夙川
(#2611)まで。12月はまだ掲載途中だが、松尾(#2619)から甲陽園(#2632)までご覧いただけるようになっている。大阪・京都・兵庫・奈良の2府2県での新たな乗り降り2011は、68駅に上る。(→ 一覧)
7月の目的の一つは、パナソニック株式会社の本社(環境本部)を訪ねること |
12月は、「日中における公害・環境問題に関するワーキング会議」が一つあって、あとは余力があれば、の予定。なんばパークスに行く時間が取れたので、「阪堺線100年の歴史 公募写真展」を観覧できたのは幸いだった。 |
1/12に試し試しで使い始め、映画「ソーシャル・ネットワーク」を観て、その背景を知り、FB先輩諸氏の使い方を見ながら試行錯誤し、旧知の方々を探し当ててはコンタクトし、といった具合で使い続け、今はすっかり日課のような存在になっているFacebook。東京モノローグでの情報発信が完全公開型だとすると、Facebookの方は限定公開型か。ともあれ限定だから流せる情報があるとすると、FBのおかげで情報のバリエーションが広がった感はある。マメに投稿していれば、あとで読み返せば役に立つことも多いし、それをもとに東京モノローグに展開したりというのもできるため重宝この上ない。(今回載せている画像のいくつかは、FBでは既出だったりする。)
つながっている皆さんからの情報もまたお役立ち系が多く、「いいね!」を交わし合えば、お互い励みになるという点もまた秀逸。いろいろあった一年だけに、そのいろいろをいろいろな角度から共有できた、というのも大きい。受ける と 発する のバランスを考えつつ、引き続き常用させてもらおうと思う。(→FBのプロフィールページ)
東北地方太平洋沖地震に関しては、第325・326・328話などに記した通り。今となっては、その後の経過を綴る程度で、専らFB中で節電の話題をチラホラ、あるいは第341話のような・・・河川利用者として、「歩く&走る」がどうのとなったのは、何を隠そう3.11に伴う一時的な食品品薄を受け、つい食べ蓄える習慣がついてしまったことが一因。夏場は何となく重くなってしまって、これでは不可ないと取り組み始めた次第。最近は違う場面でドタバタと走ることはあっても、河川敷とは少々ご無沙汰。それでも不思議なことに体重は漸減状態である。この調子で元の水準に戻ればいいのだが...
節電の方は政府の「家庭向け節電サイト」に登録し、前年比15%減を夏季の3カ月でチャレンジしたことが取り組みの一。7月は−8%だったものの、8月は−19%、9月は−22%となり、「達成賞」というのに応募するチャンスを得た。8月分は当たらなかったが、9月分は第一希望が通って、この通り。だが、よくよく考えると、昨年それなりに電力を使っていた方が今夏は減らしようがあった訳で、何だかなぁとは思う。(ちなみに筆者宅の8月分は、200kWhちょうどだった。)
9/21に前年比マイナス22%達成の旨、節電サイト(マイページ)に反映され、その1カ月後に資源エネ庁から賞品応募受付開始のメールが届き、早速応募 → |
それからまた1カ月余り経って賞品が届いた、というのが一連の流れ |
節電の取り組みの二は、小中学校向けの授業プログラムを作ったり試したり、といったもの。社会的に節電意識が高まっている折、真っ新な状態でやる必要がないのはいいとして、それはやり易いのか、そうでないのか、というのがある。中学校家庭科では2年生向けにエアコンの見方・使い方などをレクチャーさせてもらっているが、手応えとしてはまぁまぁといったところ。節電意識をより高めてもらえるよう、工夫を重ねて・・・これ即ち、電子黒板をどこまで使いこなせるか、にかかっている。
被災地に行って、というのはこれまでのところなし。筆者的にできる支援と言ったら、やはり鉄道関係で、「三陸鉄道支援プログラム」がこれまでの最たるものである。(ちなみに阪神淡路の際は、「レンガプロジェクト」(→第35話参照)だった。)
北京の一件は、第340話の後段の通り(→参考記事)。その後、続けて広州に行くことになったのは、中国の環境NGOが一堂に会する「中国環保民間組織可持続発展年会」にて、発表の場を設けてもらったのを受けての話。サプライチェーンの実情(というか日本のメーカーの諸事情)などを話させてもらった。中国のその年会で日本のNGOが発表するのは今回が初、というのは後で知った。我ながら「そ、そんな・・・」状態である。(そうと知っていたら、引き受けなかったとか? いやいや)
何故にそういう話になったのかを含め、直近の動向をまとめたものを「エコプロダクツ2011」に合わせて用意した。詳しくはこちらを一つ(→リリース/Q&A)。
北京にしろ、広州にしろ、とにかく空港と市街が地下鉄でつながってさえいれば一人でどうとでもなることを認識できたのは大きい。韓国も空港アクセスはいい訳だが、何せハングルである。簡体字であっても漢字の方がわかるのは明らかで、そういう点でも筆者的には中国優位。行ってみて随分と印象は変わった。とにかく2011は、その準備やフォローも合わせると、中国比重が高い一年だった、と今改めて思う。(ご関係各位にはこの場を借り、重々御礼申し上げます。)
広州あれこれ |
アップルいろいろ |
今回は何とか10大ニュースの範囲に収まったものの、収まっていないネタも実はチラホラ。Facebookをやっていると、そういうのは日々発信していることになってしまっているため、ここで改めてという必要性を感じなくなる?! ・・・これはちょっとしたSNSの落とし穴かも知れない。いや待てよ、そういうことがないように、月に二度、東京モノローグを綴っているのではないか!
認識を新たにしたところで、第344話、この辺で。2012年も引き続きご高覧いただければ幸いです。
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